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案本

案本 「ユニーク」な「アイディア」の「提案」のための「脳内経験」
案本 「ユニーク」な「アイディア」の「提案」のための「脳内経験」
(2008/03/28)
山本 高史 商品詳細を見る

満足度★★★★

「経験」をもとにした、発想術の本です。

目的は、受入れられるユニークな提案をすること。

アイディアのユニーク度は、経験値に比例する。

これを、著者の山本高史さんは、
「経験資本主義」と表現しています。

何をするにも、経験が資本ということです。

それでは、経験の浅い人はどうしたら良いのか?

山本さんの示す答えは、実体験以外の経験を積むこと。

本書は、これを「擬似経験(体験)」と
「脳内経験」と呼びます。

例えば、「本を読む」という行為。
これを山本さんの考える3つの経験に分割すると、

  1. 実経験(実体験) : 実際に本を読んだ行為そのもの
  2. 擬似経験 : 著者の世界をバーチャルに体現し、感じること
  3. 脳内経験 : 読んで感じたことから、更に思考を重ねること

となります。

一般的に考えると、本を読むこと自体が、
経験の少なさを補う行為です。

しかし、それをキッカケに次々と連想し、
「ということは、〜はどうなる?」と思考を重ねることが、
脳内経験であり、経験の浅さをカバーすることになります。

これを意識して行うことが、
つまり脳内経験を増やすことが、
ユニークな提案をするための鍵となります。

そして本書では、脳内経験を効率的に行うために

  ・脳内アングル
  ・脳内ツリー

という2つのツールが紹介されています。

独特の語り口と、結論までの道のりがちょっと長いので、
好みの分かれる所かも知れませんが、
そんな回り道も含めて、私は楽しく読むことができました。

この本から何を活かすか?

偶然にも、私は読書メモを
山本さんの紹介する「脳内ツリー」のように、
連想したことも含めて、くもの巣状に書いています。

ただ、そこには複数の視点、
つまり「脳内アングル」の考えはありませんでした。

これを取り入れられるかどうか、チャレンジしてみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.  

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経済は感情で動く

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
(2008/04/17)
マッテオ モッテルリーニ 商品詳細を見る

満足度★★★★

行動経済学の理論を、クイズ形式で学べる本です。

この手の本を数多く読んでいる人には、
よく知られた問題ばかりかもしれませんが、
親しみやすい日常生活の例を用い、
非常に分かりやすく解説されています。

行動ファイナンスからゲーム理論、脳の働きまで、
幅広く学ぶことができます。

本書の特徴は、クイズ形式で出題される
問題の豊富さにあります。

それでは、本書から1問、情報選択の問題を紹介しましょう。

  次のような、数字か文字の書かれた4枚のカードがあります。

       [E]、 [K]、 [4]、 [7]

  各カードの片面は文字、その裏面には数字が書かれています。

  ここで、

    「あるカードの片面に母音が書かれていたら、
    裏面は偶数が書かれている」

  ということの真偽を確かめるには、
  上の4枚のうち、どのカード(複数)を裏返したらよいですか?

この問題は、私たちが自分の都合のいい面だけを
見たがる性質を持っていることを知るためのものです。

私は、純粋にパズル問題として楽しみました。
(注意:解答は、今日の記事の一番下に書いています)

また、本書を翻訳した泉典子さんは、
原書にないコラムや「教訓」を盛り込んだそうです。

これ自体は、より分かりやすくなって良いのですが、
クイズに登場する人名や地名まで、日本のものに
差し替えているのは、私には少し違和感が残りました。

【関連書】
まぐれ(ナシーム・ニコラス・タレブ)
Mind Hacks(トム スタッフォード他)

この本から何を活かすか?

本書では、合理的な判断をする代表として、
スタートレックのMr.スポックが、例として登場します。

私は子供の頃から(昔は宇宙大作戦と言っていました)、
カーク船長よりMr.スポックが好きなこともあって、
比較的、合理的に物事を判断しがちな性格です。

このタイプの人の問題点は、
「合理的な判断をしない人の気持ちが分からない」ことです。

スポックがカークの考えを理解できないように、
私も、しばし、この問題に直面します。

ここは、バルカン星ではなく、地球だということを
もっと自覚する必要がありそうです。

【先程、紹介した問題の答え】
裏返すカードは、[E]、[7]です。

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A4一枚勉強法

効率よく夢をかなえる A4一枚勉強法
効率よく夢をかなえる A4一枚勉強法
(2008/04/17)
三木 雄信 商品詳細を見る

満足度★★

前作『「A4一枚」仕事術』に続く、
A4シリーズ第2弾、今回は勉強法です。

こちらも、40種類のリストやマトリックスを集めた
フォーマット集になっています。

ですから、正確には勉強法を示した本ではなく、
効率的な勉強をするための、
「思考整理を助けるA4リスト集」と言った方が良いでしょう。

本書の強みは、
A4一枚で何でもデキルという、強烈な思い込み。

そのことで、判断に迷う事項も効率良く決められる反面、
特にA4にまとめなくてよいものも、フォーマット化されています。

例えば、

  ・場面言い回しシート
  → 単なる英語プレゼン用に英文を書いたカンニングペーパー

  ・正しい検索キーワードシート
  → 検索するキーワードを、なぜかA4用紙に下書き

など、かなり無理ヤリなものも含まれています。

また、著者の三木雄信さんは、A4一枚で、英会話力ゼロから、
一夜にして交渉に勝つための英語力を身につけたように、
本書で語っていますが、
これは、その言葉通りに受け取らないほうがよいでしょう。

少なくとも、三木さんは東大を卒業するだけの英語力があったので、
「英語交渉シート」で、事前にテーマ・事実・結論について、
英文を準備したので、交渉できたと考えるべきですね。

この本から何を活かすか?

本書のフォーマットの中で、「勉強時間抽出シート」は
単純ですが、私には無い発想でした。

シートは、時間帯別と教材別の2種類のリストに分かれています。

まず、時間帯別に「体」、「目」、「手」、「耳」、「口」の5項目で
自分の体の使える部分を洗い出します。

次に、教材別に「体」、「目」、「手」、「耳」、「口」のどれを使うかを
別のシートでチェックします。

そして、この2つを組合せ、どの時間にどの教材を使うと
効率が良いかを洗い出します。

私は、何かを一生懸命勉強している訳ではありませんが、
トイレに持ち込むべきものを考え直してみようと思いました。

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オークションの人間行動学

オークションの人間行動学 最新理論からネットオークション必勝法まで
オークションの人間行動学 最新理論からネットオークション必勝法まで
(2008/04/24)
ケン・スティグリッツ 商品詳細を見る

満足度★★★

本書は、古銭のオークション取引を趣味にする
米プリンストン大学の教授、ケン・スティッグリッツさんが書いた、
学問としてのオークションの「教科書」です。

アメリカのオークションサイトの「イーベイ(eBay)」が、
主な題材となっていますが、イーベイを利用したことのない読者は、
ヤフオクや楽天を当てはめて考えるのが無難でしょう。

本書はゲーム理論をベースに、「価格」、「均衡」、
「ホモ・エコノミカス(合理的経済人)」の視点から、
オークションに参加する人間の行動を考察します。

買い手と売り手の行動分析、合理的戦略、理論と現実のギャップ、
そして、サクラや談合などの不正行為にまで言及しています。

本書で展開される理論は、実際にイーベイなどで、
入札実験を行って検証されたものもありますから、
信用に足るものでしょう。

ただ、あくまでも理論を理解するための本なので、
この本の理論が、実際にヤフオクなどで活用できる保証は
どこにもありません。

全体のページ数は、約300ページ。

その内、本編200ページは、多少アカデミックな記述もありますが、
数式は登場せず、実例を使って分かりやすく説明されています。

付録編は全体の1/3ものページ数を占め、
この100ページには数式も多く登場し、
理解するためには、ある程度の数学知識が必要となります。

この本から何を活かすか?

スティッグリッツさんは、「勝者の呪い」を説明するために、
自分の教えるクラスで、次のような実験をするそうです。

  1. 5セントがたくさん入って封印された透明な壺を用意する
    (大まかな金額の想像はつくが、正確には分からない状態)
  2. 教室の学生に、この壺をオークションで売ると申し出る
  3. 学生は全員参加で、入札1位の人が自分の入札額で壺を購入

スティッグリッツさんは、どのような結果であれ、
容赦なく学生からお金を徴収して、壺を渡します。

そして、かなりの確率で主催者、
つまりスティッグリッツさんが、儲かるそうです。

これは、自分が落札することを想定せずに、
過大入札する人が出てくるからです。

「勝者の呪い」にかからないよう、注意しなくてはなりませんね。

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生物と無生物のあいだ

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)
(2007/05/18)
福岡 伸一 商品詳細を見る

満足度★★★★★

本書の帯には、多くの著名人が絶賛するコメントが書かれ、
“私にとっても”紛れもなく面白い本で、
読み終わる前から、妻にも本書を薦めたほどです。

しかし、本書が“世間一般に”、
そこまで賞賛される本なのかは、甚だ疑問です。

それは、この本を面白いと感じる読者層は、
かなり限定されているように感じるからです。

本書は、分子生物学者の福岡伸一さんが、
自らの研究生活をベースに、
「歴史的発見の裏側」「謎解き」「生物学入門」「先人へのオマージュ」
など、いろいろな要素を巧みな文章力で綴る、科学エッセイです。

具体的には、
「生物と無生物を分けるものは何か?」をキーワードとして、
ウィルス、DNAの発見、動的な平衡状態などのテーマを扱います。

繰り返しになりますが、本書は“私にとっては”、
本当に読み始めると止まらなくなり、
高校生の頃、ファラデーの「ロウソクの科学」に出会った時の
衝撃を思い出しました。

確かに、福岡さんの文章の上手さも際立っています。

しかし、ベストセラーだからという理由で、
まったく生物に興味がない人が本書を手にすると、
高度ではなくとも、専門的な話しもけっこう多いので、
苦しいことになるかもしれません。

この本から何を活かすか?

それでは、どういう人が本書の対象になるか、考えてみましょう。

まず、大前提となるのは、「少しでも生物(学)に興味がある」ことです。

知識のレベルをあわせて考えると、

  1.生物を勉強中又は、これから勉強予定の意識の高い「高校生」
  2.専門的に勉強したことはないが、生物に強い興味がある人
  3.かつて生物を勉強したことがあるが、遠い記憶となっている人

などがちょうど良いのではないでしょうか。

ちなみに、私の大学時代(約20年前)の専門は生化学なので、
上の3番に当たり、同じ理由が私の妻にも該当します。

また、現役で生物を勉強・研究している方や、
つい最近まで専門としていた方にとっては、共感できる部分は多くとも、
本書から得るものは意外と少ないかもしれません。

ということで結論です。

本書は、「プロと素人のあいだ」の人が読むにはちょうどイイ!

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