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市場リスク 暴落は必然か

市場リスク 暴落は必然か
市場リスク 暴落は必然か
(2008/05/22)
リチャード・ブックステーバー 商品詳細を見る

満足度★★★★

金融マーケットは、安定した方向に進んでいるのか?

これが本書の提起する問題ですが、
著者のリチャード・ブックステーバーさんの結論は、
「否」です。

金融技術が発達し、いろいろなシステムや金融商品が
次々と開発され、プラスの効果がもたらされた反面、
ある代償をともないました。

それは、「複雑性」という副産物。

そして政府は、市場の安定という名の元に「規制」を設けます。

これが、ますますマーケットを複雑なものにして、
リスクを増大させる結果につながります。

ブックステーバーさんは、MITの研究者からウォール街に
転身した経歴を持ち、本書では学者としての視点と、
トレーダーとしての視点の両方から、
マーケットとリスクの歴史を語ります。

ソロモン・ブラザーズの崩壊、LTCMの破綻、ヘッジファンドの台頭。

そして、金融市場を彩ったスターが登場します。

ジョン・メリウェザーさん、サンディ・ワイルさん、明神茂さん、
ジュリアン・ロバートソンさん、ジョン・リードさん、
ウォーレン・バフェットさん、チャーリー・マンガーさん・・・

  「突然の景気後退や天災が原因で、金融危機が発生することは
  ほとんどない。過去数十年間に起こった危機のほぼすべてが、
  金融市場そのものの複雑な構造に起因している」

私たちは、ブックステーバーさんのこの言葉を胸に刻み、
今後訪れるであろう金融危機に備えた方が良さそうです。

本書は、マーケットに興味がない人にとっては、450ページもある、
ただの分厚い本としか思えないかもしれませんが、
この手の本が好きな人には、面白く教訓に満ちた大作です。

この本から何を活かすか?

  「ゴキブリの教訓」

マーケットで大切なことは、大勝ちすることよりも、
長く生き残って、退場させられないことでしょう。

ブックステーバーさんは、下等なゴキブリが長い歴史の中で
生き延びてきたことに、リスク・マネジメントの教訓を見出します。

粗視的な行動が最適の戦略となる。

マーケットでの行動に限らず、「単純化」を意識して
リスクを減らすことを心掛けたいものです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.  

| 投資やトレード、お金 | 10:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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サブプライム後に何が起きているのか

サブプライム後に何が起きているのか (宝島社新書 270) (宝島社新書 270)
サブプライム後に何が起きているのか (宝島社新書 270) (宝島社新書 270)
(2008/04/09)
春山昇華 商品詳細を見る

満足度★★★

危機は去ったのか?

現在、サブプライム問題に端を発した金融危機については、
専門家の間でも、峠を越えたとの見方と、
これからが本番との見方に分かれています。

この本の著者は、「サブプライム問題とは何か」を書いた春山昇華さん。

本書は、その続編です。

前作では、問題の起こった背景や、何が起こっているかの解説に
焦点を当てて、書かれていました。

今回は、その後に登場した「モノライン」や「国富ファンド」
の解説をはじめ、再証券化の仕組の詳しい図解、
更には、春山さんの予想するアメリカと日本の将来の展望まで、
踏み込んで書かれています。

全般にわたって、非常に丁寧に解説されていて、
モノラインや再証券化の仕組は、これ以上分かり易く説明できない
と思えるぐらい、平易に書かれています。

ただ、仕組の解説については、他の本やメディアでも
数多く解説されていますので、本書の読みどころは、
過去の覇権国の歴史を振り返りながら、アメリカの将来と
次の覇権国を占う部分だと思います。

  「歴史のセオリーからすれば、アメリカの資金と技術によって
  開発され発展をとげる国・地域が、次の覇権国となる。
  しかも、アメリカが巻き込まれている混乱から、何らかの要因で
  隔離されている利点を有している国のはずだ。」

このような条件を挙げ、春山さんが予想する次の覇権国は、

  本命:中国
  対抗:イスラム圏

となっています。

本書の予測を踏まえた上で、
「自分ではどう考えるのか?」と自らの頭を使って
思考を重ねていくことが、大切なのかも知れませんね。

この本から何を活かすか?

春山さんが次の覇権国の候補に
「イスラム圏」を挙げていたのは、私には新鮮でした。

とうより、私はイスラム圏の経済や金融に疎く、
本書でも多少解説がありましたが、
もう少し詳しく知るために、別の文献を読む必要を感じました。

ちょっと参考になりそうな本を探して、読んでみようと思います。

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| 投資やトレード、お金 | 11:08 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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外為FX勝者の条件

元プロ・ディーラーが明かす外為FX(外国為替証拠金取引)勝者の条件
元プロ・ディーラーが明かす外為FX(外国為替証拠金取引)勝者の条件
(2007/05/24)
山口 祐介 商品詳細を見る

満足度★★★★

あなたは、次のどちらの考えで、株や為替の取引を行うでしょうか?

  ・今後上がるだろう。だから、今買おう。
  ・今上がっている。だから、今買おう。

この2つの考えには、決定的な違いがあります。

前者は将来の予想であり、後者は変化への対応です。

本書の著者・山口祐介さんは、
「相場には正解がない、だから予想は外れる」という前提に立って、
外国為替証拠金取引で「変化へ対応」するための技術と、
破滅を招く敗者の心理を、この本で説明します。

投資やトレード関係の本では、「私はこうして儲けた」とか、
「こうすれば簡単に儲けられる」とう具合に、
読者に夢を見せ、喧伝するものが多くあります。

しかし本書では、成功した時の天国よりも、
破綻した時の地獄をしっかりと見せた上で、
「マネーマネジメント」と「メンタルマネジメント」の
重要性を語ります。

マーケットで生き残っていくために、この2点については、
いくら語っても語り尽くせないくらい重要ですから、
それだけでも本書を読む価値があるでしょう。

特に、FX取引を始めたばかりの方や、手法に迷いがある方には、
本書の「損切りの3つのルール」や「3種類のストップロスの置き方」が
参考になるはずです。

私が2007年に読んだ、トレード関係の本で
最も良かったと思う一冊は、「タートル流投資の魔術」ですが、
本書はそれに通じる、トレードの哲学があるように感じました。

この本から何を活かすか?

山口さんは、本書の最後で

  「トレードの聖杯はどこにも売っていません。
  売っていれば、それは悪い冗談なのです。」

と書いています。

マーケットに正解がない以上、これは事実だと思います。

ところで、山口さんの運営する「SHARK FUND」では、
売買シグナルの有料配信を行っているようです。

これが有効に機能するかどうかは、私には知る由もありませんし、
お金を払う価値があるかどうかは、その人の価値観によります。

しかし、間違いなく言えることは、
そこで販売されるシグナルも、聖杯ではないということです。

本書は、他の人に薦めるられる良書ですが、
この本が良いからといって、安易にシグナル配信を購入しないよう、
付け加えておかなければなりません。

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| 投資やトレード、お金 | 09:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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相場ローテーションを読んでお金を増やそう

相場ローテーションを読んでお金を増やそう―次の株高はいつ始まる?
相場ローテーションを読んでお金を増やそう―次の株高はいつ始まる?
(2008/02)
岡崎 良介 商品詳細を見る

満足度★★★★

  ・米国不動産の下落は2009年まで続く
  ・2008年秋ごろ米国株の下降トレンドは終了し、上昇へ
  ・米国株に連動して日本株も上昇し、小型株・新興企業株が復活
  ・2008年を通して為替はドル安円高

これが本書の著者・岡崎良介さんの予想するメインシナリオです。

岡崎さんは「すべての相場は循環する」ことを大前提とし、
大きなローテンションのグループ(株、不動産、金、原油)と
小さなローテーションのグループ(金利、為替、商品指数)に分け、
数多くのデータを分析しました。

その結果、分散投資で保有するだけでは不十分という結論に達し、
「アセット・ローテーション」という資産運用方法を考案しました。

この「アセット・ローテーション」という手法では、
通常の分散投資で行うリバランスを、相場の循環性を元に行います。

つまり、循環パターンから相場のトレンドを先読みして、
下降トレンドに入った資産の組み入れを減らす一方、
上昇トレンドに入った資産の組み入れを増やします。

確かに、単純にリバランスするより、
もし同じ循環パターンをたどると仮定するなら、
その流れに基づいて資産を組み替える方が、
パフォーマンスは向上しますね。

ある程度、相場の分析をやったことのある方なら、
わかると思いますが、岡崎さんの行ったデータ分析は、
相当骨の折れる作業です。

特に、分析を始めるにあたっての最初の条件設定は、
結果を左右しますから、慎重にならざるを得ません。

冒頭の岡崎さんが予想するシナリオが、
当たるかどうは、誰にも分かりませんし、
導き出した法則が、いつまで機能するも分かりません。

しかし、1575円で本書を購入することで、
最初の分析作業をスキップして、岡崎さんの導いた法則の
検証作業だけに専念できることは、ありがたいことです。

この本から何を活かすか?

ちょっと長くなりますが、岡崎さんの導いた9つの法則を列挙します。

 法則1. 米国REIT指数が高値から15%以上下落すると、
     その時点から1年以内に米国株は高値から20%以上の下落となる。

 法則2. 米国株が20%以上下落すると、日本株も20%以上下落する。

 法則3. 米国が利上げを開始してから、平均7ヵ月後に
     為替はドル高円安へと方向転換する。

 法則4. 米国が利上げ期間にあっても、利上げを開始してから平均して
     2年3ヵ月後には、為替はドル安円高へと方向転換してしまう。

 法則5. 米国長期金利がボトムアウトしてから、平均して1年4ヵ月後に
     為替はドル安円高からドル高円安へと転換する。

 法則6. CRBがピークアウトしてから平均して1年半後に為替は
     ドル高円安からドル安円高へと転換し、
     CRBがボトムアウトしてから平均して2年4ヶ月後に為替は
     ドル安円高からドル高円安へと方向転換する。

 法則7. 円はユーロに遅れて循環し、対ドルで見て、円の安値はユーロが
     安値をつけてから1年11ヶ月以内に、円の高値はユーロが高値を
     つけてから1年2ヶ月以内に訪れる。

 法則8. 円安ではなく円高の時代こそが日本株投資に有利な時代となる。

 法則9. 米国不動産市場の上昇は日米欧の協調利下げから始まる。

詳しい基準は、本書を参照してください。

私も、これからじっくり、この法則を検証したいと思います。

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ETF投資入門

ETF投資入門 上場投信・徹底活用ガイド
ETF投資入門 上場投信・徹底活用ガイド
(2008/03/20)
太田 創 商品詳細を見る

満足度★★★

ETFとは、Exchange Traded Fundの略で、
正確に言うと違いますが、知らない方がイメージするためには、
「インデックスファンドを個別上場株式のように扱えるようにしたもの」
と考えると良いでしょう。

以前は、日本で買えるETFの種類は少なく、
流動性や売買単位を考えると、自動的に何を買えば良いかが
決まってしまうような状況でした。

しかし、2008年現在では日本で上場しているETFは20本近くあり、
更に日本で上場していないものの、証券会社で買える海外のETFを
含めると、選択範囲は70本近くにもなるようです。

そこで、本書では前半でETFそのものの特徴や背景を解説し、
後半ではETFを使った投資法を提案します。

今までも、資産運用のひとつの手段として、
ETFを推奨する専門家は多くいましたが、
そのほとんどは、何も考えずただ買えば良いという、
暗にバイ・アンド・ホールドを示唆するような程度でした。

しかし、本書では、ETFの特徴を活かした短期トレードや空売り、
リスクの管理方法や心理面のコントロールにまで触れていて、
実際にETFで運用を考えている人の側に立って、
役立つ情報が丁寧に書かれた、ETF投資ガイドになっています。

ただ、ETFを使ったドルコスト平均法は、
売買単位の関係で、「株式るいとう」を使う方法が紹介されていましたが、
これはちょっと無理やり感があるような気がしました。

著者の太田創さん自身も、ドルコスト平均法を
資産運用の一つの柱にしていると言っていますが、
ETFを使ったこの方法では、やっていないハズです。

この本から何を活かすか?

著者の太田さんは、今まで「南山宏治」というペンネームで、
本を執筆したり、ブログホームページの運営をしています。

その太田さんが、南山宏治と名乗っていた時代から
提唱している投資方法が、「ヒラメ戦術」という投資方法です。

これは、年に数回の大幅な下落局面をじっと待ってから
ETFを買うという投資方法です。

言ってしまえば、単に逆張りでETFを買うだけで、
以前出されていた本は、この投資法だけで
一冊の本になっていたので、変な意味でスゴイと感心していました。

しかし、本書は情報的な価値もある良書です。
本書のフォロー情報などを太田さんのブログで発信してくれれば、
もっと良いものになりそうですね。

私は、最近上場しているETFについてあまり調べていなかったので、
本書をきっかけに、もう少し詳しく調べてみようと思います。

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| 投資やトレード、お金 | 07:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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