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小惑星探査機 はやぶさの大冒険

小惑星探査機 はやぶさの大冒険
小惑星探査機 はやぶさの大冒険
(2010/07/29)
山根 一眞 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:24

  2010年6月13日、小惑星探査機「はやぶさ」は、
  7年間にわたる大宇宙航海をまっとうして、地球に戻ってきました。

  たくさんの故障やトラブルにみまわれながらも、
  必死に故郷の地球をめざしてきた「はやぶさ」には、
  日本中が大きな声援を送り、その一瞬をかたずをのんで見守りました。

本書は、2003年5月9日に打ち上げられ、月よりもはるか遠い
3億キロの彼方にある小惑星「イトカワ」へと向かい、
見事、地球に帰還を果たした無人惑星探査機MUSES-C「はやぶさ」の
大冒険を描いた感動のノンフィクション。

7年間の密着取材を続け、本書を著したのは
ノンフィクション作家の山根一眞さん。

山根さんが、この本を書いた理由は、「はやぶさ」の
情報が乏しいからではなく、逆に情報が溢れすぎていたからのようです。

本書では、「はやぶさ」の偉業を、
中学生でも理解できるぐらい分かりやすく描いています。

例えば、「はやぶさ」が目標とする小惑星「イトカワ」に
到達するために必要な軌道の正確さは、次のように表現されています。

  「東京駅から横浜駅に置いてある標的に向けて投げた石が、
  その的の中心の1センチ以内を通り抜けさせるようなことだ」

そして、「はやぶさ」の前に訪れる、幾多の故障やトラブル。

もうダメか、あきらめるしかないのか、
という場面は何度も登場しますが、
その度に、死力を尽くして対応するプロジェクトチーム。

機械である「はやあぶさ」も、まるで人格を持つかのように
困難に耐え、信じられないようなパフォーマンスを示し、
チームの期待に応えます。

「はやぶさ」に関するニュースは、
関心のない人と、ある人の差が本当にハッきり出る話題です。

関心のない人にとっては、それがロケットなのか、
人工衛星なのか、惑星探査機なのかという区別もなく、
何か日本が宇宙に打ち上げたものという程度の認識です。

一方、関心のある人にとっては、日本の技術を結集させた
前人未到のミッションへの挑戦であり、ロマンでもあり、
語るうちに自然と熱くなる人も少なくありません。

できれば本書は、今まであまり「はやぶさ」に
関心のない前者に読んでもらいたい本です。

先の見えない暗いムードが漂う、今の日本にあって、
「はやぶさ」は、私たちに勇気を奮い起こさせ、
日本人としての誇りを思い出させてくれるでしょう。

この本から何を活かすか?

これは、「はやぶさ」が大気圏に再突入して
地球に帰還ときの映像。


また、2010年9月現在、「はやぶさ」のカプセルは
分析作業が進行中。

果たして、どのような分析結果が出るか、
今後も注目していきたいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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