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競争の作法

競争の作法 いかに働き、投資するか (ちくま新書)
競争の作法 いかに働き、投資するか (ちくま新書)
(2010/06/09)
齊藤 誠 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

リーマン・ショックが引き金となった経済危機は、
「100年に一度の金融危機」と呼ばれました。

しかし、本書の著者・齋藤誠さんは、
リーマン・ショックによって失われたものは少ない
と言います。

それは、なぜか?

経済の善し悪しは、「豊か」かどうかが一つの基準。

築き上げられた「豊かさ」が、金融危機によって
喪失してしまったのなら、失ったものは大きいでしょう。

しかし、そもそも2002年から2007年の
「戦後最長の景気回復」と表現された日本経済は脆弱で、
これが「豊かさ」を伴わない景気回復であったなら、
リーマン・ショックによって失われた実体が、
最初からなかったことになります。

「戦後最長の景気回復」は、
目に見える円安(円ドルレート上昇)と
目に見えない円安(国際水準に比べた国内物価水準の低下)の
2つの円安が作り上げた幻影と齋藤さんは解説します。

ここで問われるのが、やはりGDPだけでは
豊かさは測れないということでしょう。

本書では、齋藤さんが丁寧に統計数字と経済理論を
追いかけて日本経済の実態を明らかにします。

そして、その現状を踏まえて、
いかにして豊かな幸福を実感できる社会に
近づいていけるかを考察しています。

私たちは、経済で活動する一個人として、何をすべきなのか?

  「一人一人が真摯に競争に向き合うときにこそ、
  真に人間性が培われ、豊かな幸福を実感できる社会に
  近づけるのではないかと、漠然とであるがそう思っている。」

数字を使って経済を論じながらも、
最後は、その経済をつくる人間の美学や道徳性といった
ところまで言及されているのが、本書のキモです。

この本から何を活かすか?

本書の競争原理の考察の中で、
中島敦さんの「山月記」の引用がありました。

懐かしい・・・

高校の教科書出ていたような気がします。

40歳を過ぎて、あらためて李徴の独白を読んでみると、
高校時代には実感できなかった想いが伝わりますね。

内容を忘れた方は、こちらからどうぞ。

  ・李陵・山月記 (新潮文庫)
  ・山月記(テキストファイル)
  ・山月記YouTube朗読 第1章
  ・山月記YouTube朗読 第2章
  ・山月記YouTube朗読 第3章
  ・山月記YouTube朗読 第4章
  ・山月記YouTube朗読 第5章

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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