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ikadoku

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世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか

2010年07月12日
経済・行動経済学 0
世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか
世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか
(2010/05/28)
野口 悠紀雄 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

本書は、野口悠紀雄さんが2009年4月から約1年間
「週刊ダイヤモンド」とダイヤモンド・オンラインに
掲載した記事を、大幅な加筆と編集によってまとめたものです。

かなり、データも新しいものが採用されて、
章立てもスムーズになっていますので、
新たに書き下ろされたと言っても、違和感がないくらい
うまくまとめられています。

最近の指標を見るとアメリカ経済は、ゆっくりではあるものの、
着実な回復への道を歩んでいるように見えますが、
日本経済はあまり回復へ向かっている気配がありません。

本書で野口さんは、この日米の違いの理由を
豊富なデータと冷静な分析で解明します。

日米の大きな違いは、「製造業比率」にあると。

  「アメリカが回復しているにもかかわらず日本が回復できないのは、
  アメリカは製造業の比率が低い輸入国であり、
  日本は製造業の比率が高い輸出国であるためだ。」

まさに「モノ作り大国」である日本だからこそ、
より大きな影響を受けているようです。

特に製造業は、設備投資した後に需要が急減した時の
後遺症が長く残ることが、大きな問題でもあります。

更に、野口さんは日本経済の現状を次のように表現しています。

  「日本経済もJALと同じ状態に陥っているということだ。」

これは、言い得て妙ですね。

私たちには、JALがこのままでは破綻することが見えていました。

これは、JALを外部から見ていたので、
その問題点がよく認識できたのでしょう。

同様に、日本経済についても、外からの視点で見ると、
既に破綻が秒読み段階に入っているように見えるのかもしれません。

野口さんは、日本経済の問題は、経済そのものにあるのではなく、
政治が機能していないところにあると、指摘していますので、
私も、もう少し政治に関心を持つべきだと実感しました。

この本から何を活かすか?

本書は、様々な経済データをどのように
読み解いていくのかの手本となります。

仮説を立て、データを分析し、結論を導く
まさに理想的な展開。

野口さんは、本書で熱く語っているわけではありませんが、
論理的に書いていますから、非常に説得力があります。

今度は、内容よりも論理的な展開に注目して、
もう一度、本書を読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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