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2012年、世界恐慌

2012年、世界恐慌 ソブリン・リスクの先を読む (朝日新書)
2012年、世界恐慌 ソブリン・リスクの先を読む (朝日新書)
(2010/05/13)
相沢 幸悦 中沢 浩志 商品詳細を見る

満足度★★★

  2012年××月××日(木曜日)-世界恐慌1日目
  
  前日、アメリカ市場で10年物の入札が史上最悪の結果になった。
  (中略)その事実を知ったマーケットは、ただちに膨大な
  「アメリカ売り」を始めた。
  米株式、米国債、ドルがそろってトリプル暴落したのである。
  
  マーケットの暴落が暴落をよび、当局のコントロールが
  まったく利かなくなる-世界は悪夢を見ながら、
  わずか数日間で奈落の底へ突き落とされていく。
  それこそが恐慌の始まりとなるだろう。

本書では、このようなワーストケースシナリオが描かれます。

著者は、埼玉大学経済学部教授の相沢幸悦さんと、
現役のメガバンク行員の中沢浩志さん。

リーマン・ショックは、世界各国の財政出動と中央銀行の
資金供給によって、見事に克服されたかにみえますが、
お2人は、現代型の世界恐慌が起こる可能性は
以前より高まっていると考えています。

現在もギリシャ問題が持ち上がっていますが、
本書では、「ソリブン・リスク(国家破産のリスク)」が
連鎖的に顕在化し、世界恐慌が勃発すると予想しています。

そして世界経済が抱えるソリブン・リスクを招く要因、
3つの「マネー爆弾」が炸裂する可能性を論理的に分析します。

  ・世界のマネー爆弾その1 アメリカの闇
  ・世界のマネー爆弾その2 ヨーロッパの憂鬱
  ・世界のマネー爆弾その3 能天気な日本

浅井隆さんの本のように、世界恐慌による恐怖を煽り、
読者から利益を誘導をしようといったことは一切なく、
各国の経済的背景から、恐慌のトリガーとなりそうな要因を
ひたすら冷静に予想しています。

こう読んでみると、煽りのない文章の方が
よっぽど怖い感じがしますね。

少なくとも、日本が現在のペースで国債発行を続ければ、
世界のマネー爆弾となり、「能天気な日本」として、
歴史に名を刻む可能性があることは否定できません。

この本から何を活かすか?

  「恐慌を回避する道」

著者のお2人は、
「各国が協力してグローバルベースでなすべきこと」と、
「日本が独自でなすべきこと」の2つがあり、
この2つがそろってはじめて恐慌を回避することができると
説明しています。

日本がなすべきことは、個人資産1500兆円の海外振り向けと
移民政策を含む人口維持政策の積極的な推進のようです。

個人資産の海外振り向けと聞くと、
結局、浅井隆さんの主張と変わらないと
受け取られるかもしれません。

しかし、本書には、「海外投資=マンインベスメントへの投資」と
強引に結びつけるようなことはありませんからご安心を。

こんな風に浅井さんの主張と比較してしまうと、
世界恐慌についてマジメに議論して本書を執筆した
相沢さんと中沢さんに失礼だったかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 07:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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