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いのちのはじまり、いのちのおわり

いのちのはじまり、いのちのおわり
いのちのはじまり、いのちのおわり
(2010/01/31)
坂元 志歩 大阪大学蛋白質研究所 商品詳細を見る

満足度★★★

大阪大学蛋白質研究所の設立50周年を記念して、
出版された本です。

一般の人にも、タンパク質のかかわる生命現象を、
分かりやすく解説する目的で本書が企画されたようです。

ただ、実際に読んでみると、生物学の副読本的な印象で、
生物を全くかじっていない人には、少々つらいかもしれません。

著者の坂元志歩さんが、まえがきの謝辞で、

  「父と母、(中略)あまり器用でない仲間達に、
  この本を無理やり捧げます。どうせいらないというと思うけど、
  お願い、受け取ってよね。」

と書いているのも、ちょっと分かる気がします。

化学同人から出版されていることからも、
お察しいただけるでしょう。

さて本書では、「いのちのはじまり」として受精の話から、
「いのちのおわり」として生命の死や絶滅の話し、
更には地球における生命の進化と未来まで語られています。

ミクロな視点とマクロな視点を
うまく切り替えながら話しは進み、
全体を通して、生命の存在の意味を探っているとも言えます。

生命の誕生や進化という過去に起こった出来事でも、
現代の科学では解明されていないことがたくさんあります。

本書は、坂元さん自身の疑問について、
一緒に答えを見つける旅をしているような感覚もあります。

多く存在する生命の進化の謎について、
分かっていることと、分かっていないことを整理しながら、
探求の旅は続きます。

生物や生命に全く興味がない人が、本書をキッカケに
面白さに目覚めるのことは、あまりないかもしれませんが、
この分野に少しでも興味のある人にとっては、
十分に好奇心を刺激してくれる一冊です。

この本から何を活かすか?

地球史では、「ビックファイブ」と呼ばれる
5回の大量絶滅が起こっています。

約6500年前に恐竜が絶滅した、
白亜紀と第三紀の堺に起こったK/T境界事件が有名ですが、
最大の絶滅はペルム紀末のP/T境界事件だそうです。

生物種の9割が絶滅。
個体レベルでは、もっと壊滅的な状態。

今後、6回目の大量絶滅が起きないとも限りませんが、
私たちの生きている間に、人類が絶滅するほどの
地球環境の変化が起こることは考えにくいでしょう。

ただ、少なくとも私たちの行動が、未来の絶滅の引き金とならないよう、
次世代に残す地球環境について、気をつけたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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