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完全なる証明

完全なる証明
完全なる証明
(2009/11/12)
マーシャ・ガッセン 商品詳細を見る

満足度★★★★

  送信日時 2002年11月12日火曜日午前9時9分2秒-0500
  差出人:グレゴリー・ペレルマン
  宛先:[複数の受信者]
  件名:新しいプレプリント
  
  親愛なる〇〇、
  arXiv math.DG/0211159に掲載されている私の論文についてお知らせします。

10名あまりのアメリカの数学者に送信されたメール。

これが百年近くもの間、数多くの数学者を悩ませた
世紀の難問「ポアンカレ予想」が、グレゴリー・ペレルマンさんによって
証明されたことが知られた瞬間でした。

しかも、普通に論文を書き学術誌に投稿するのではなく、
ペレルマンさんはインターネット上に論文をアップしました。

その後、数々の一流大学のオファーを断り、
数学のノーベル賞とも呼ばれるフィールズ賞の受賞も拒否。

そして、数学界の表舞台から消えるばかりか、
世間との交流も絶ち、姿を見せなくなった。

なぜ、ペレルマンさんはポアンカレ予想の証明を達成することができたのか?
なぜ、彼は数学を捨て、世間とのつながりを絶ったのか?
なぜ、彼は賞金の受け取りを拒むのか?

これら3つの疑問に答えを探るべく、
本書の著者、マーシャ・ガッセンさんは執筆を始めました。

ペレルマンさんは既に世間との交流を絶っていたため、
ガッセンさんは、本人を知る様々な人にインタビューを重ね、
天才数学者の実像に迫ります。

ユダヤ系ロシア人として生まれ、英才教育を受けて育つ。
16歳で出場した数学オリンピックでは全問満点で金メダル獲得。

5年早く生まれても、5年遅く生まれても
ソ連の崩壊によって、ペレルマンさんのキャリアは
途中で閉ざされてた可能性が強かった。

単に数学的なバックグラウンドを持つだけではなく、
ペレルマンさんと同い年で、同時代にユダヤとして旧ソ連で
エリート教育を受けて過ごしたガッセンさんにしか書けない、
興味深い人物伝に仕上がっています。

ちなみに、私は「ポアンカレ予想」とその証明を
ほとんど理解できていませんが、本書を十分楽しめました。

幸いなことに、本書を読むのに数学の知識は、
ほとんど必要ありません。

この本から何を活かすか?

今日は時間があるので、私は、
本書に掲載されていた「コルモゴロフの四つ穴ボタン問題」を
じっくり考えてみたいと思います。

問題

次のような条件のもとで、四つ穴ボタンの留め方が、何通りあるか。

  1) ボタンの四つの穴は正方形の四つの角にある。
  2) その任意の二つに糸をかけて留めることができる。
  3) 二つの穴の組み合わせの少なくとも一つに、糸をかけないといけない。
  4) 布地の上でのボタンの位置や角度は問わない。

あと、参考までに、ペレルマンさんが発表した論文はこちら。

The entropy formula for the Ricci flow and its geometric applications
Ricci flow with surgery on three-manifolds
Finite extinction time for the solutions to the Ricci flow on certain
 three-manifolds

その他の「ポアンカレ予想」関連書籍はこちら。

ポアンカレ予想を解いた数学者
ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者
NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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