活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

社会主義化するアメリカ

2009年11月23日
社会・国家・国際情勢 0
社会主義化するアメリカ―米中「G2」時代の幕開け (宝島社新書 300)
社会主義化するアメリカ―米中「G2」時代の幕開け (宝島社新書 300)
(2009/10/10)
春山 昇華 商品詳細を見る

満足度★★★★

本書のプロローグから問題です。

次の中から、日本・アメリカ・中国の貯蓄率を、それぞれ選んでください?

   A) 28.4%
   B) 6.2%
   C) 2.2%

ちなみに貯蓄率とは、貯蓄額を可処分所得で割った比率。

「日本人は貯蓄好き」と言われてきましたが、
最近はどうやら、事情が違うようです。

引用元の資料に、少し年度のズレがあるようですが、
答えは、中国=A)28.4%、アメリカ=B)6.2%、日本=C)2.2%。

あの浪費国家アメリカの貯蓄率が、
いつのまにか5%を超えていることも驚きですが、
それにも増して、日本の貯蓄率低下は衝撃的。

今後、急速に高齢化が進む日本。

更に貯蓄率が低下し、0%で定着したり、
あるいはマイナスに転じる可能さえありますね。

実はこの貯蓄率の変化、世界で起こっている大きな地殻変動がもたらす
一つの現象に過ぎません。

起こっているのは、米中「G2」時代へ突入というパラダイムの転換。

本書では、バラク・オバマさんと胡錦濤さんが牽引する
G2時代の世界情勢を分析し、今後、日本が進むべき道を示唆します。

著者は、「サブプライム問題とは何か」や
サブプライム後に何が起きているのか」が好評だった春山昇華さん。

ブログ「おかねのこねた」も有名です。

本書が執筆された過程は、春山さんの過去2作品とは違ったようです。

最初にパワーポイントで436枚のスライドを作成し、
そこから700ページの文章を起こし、200ページに精製する。

  「700ページを200ページに蒸留する過程で生まれた
  “そうだったのか”という思いは前2冊より大きかった。」

今後の世界経済を占う意欲作に仕上がっていますね。

私が本書を読んで、“そうだったのか”という感じが強かったのは、
オバマさんと胡錦濤さんの共通点。

世界のキーパーソンの2人に間違いはありませんが、
「同じDNAを持つ2人」とする春山さんの分析は、
なかなか興味深いものでした。

この本から何を活かすか?

2009年は、日本が「世界第2位の経済大国」という
枕詞が使えなくなった、大きな転換点となりました。

GDPで日本の背後に中国が迫っていると思ったら、
あっという間に追いつかれ、
予想よりも早く抜かれてしまったようです。

これは、あがいても仕方のないこと。

後は、せっかく隣にある中国経済をいかに取り込んでいくかが
日本の考えるべき大きな国家戦略です。

しかし、そういった視点を政府が持っているかどうかが、
全く見えてこないことが、非常に不安なところですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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