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アルファを求める男たち

アルファを求める男たち――金融理論を投資戦略に進化させた17人の物語
アルファを求める男たち――金融理論を投資戦略に進化させた17人の物語
(2009/09/25)
ピーター・バーンスタイン 商品詳細を見る

満足度★★★★

リスク―神々への反逆」の著者として知られる、
ピーター・L・バーンスタインさんの遺作。

1993年に出版された「証券投資の思想革命」の続編です。

ちなみに、私が以前に読んだのは初版ではなく、
2006年に東洋経済新報社から刊行された同書の普及版です。

「思想革命」では、1950年代~1980年代までに築かれた
現代の投資理論体系(キャピタルアイディア)が生み出された
経緯を軸に、リスク指標の「ベータ」をメインテーマとしていました。

それに対して本書では、キャピタルアイディアがその後、
どのように商業的な成功に結びつき、「アルファ(超過収益)」を
生み出しているかが中心に語られています。

20年の歳月を経て、投資理論は象牙の塔からコンピューター・ルームへ
その活動の場を移したようです。

本書で、アルファを求める男たちとして描かれるのが、
ポール・サミュエルソン、ロバート・マートン、ウィリアム・シャープ、
ハリー・マーコビッツ、マイロン・ショールズ、ユージン・ファーマ、
ビル・グロース、マーティン・リーボヴィッツ(以上敬称略)など
その多くが前著にも登場したお馴染みの面々。

実際に投資の世界に身を置き、自らファンドを設立・運用して、
理論の有効性を実証している方が多いのが、日本の学者との違いですね。

本書は、登場人物だけでなく、内容も「思想革命」とのつながりが多いので、
こちらを最初に読んでしまうと、ちょっと辛いかもしれません。

マーケットは、自らの行動がマーケット自体にも影響を与える
因果応報の世界です。
存在が大きくなればなるほど、自分の首を絞めることにもなります。

そして、いくら完璧なキャピタルアイディアを構築し、
マーケットで有効に機能することが立証されても、
そのアイディアに優位性があればあるほど、
すぐに多くの投資機関でのプロセスに組み込まれ、
アルファはあっという間に逃げていく。

その極端な例が、裁定機会の消滅です。

本書に登場するような投資理論は、一般の個人投資が
簡単には活用できないほど、最近は高度化されています。

しかし、このアルファのパラドックスがあるために、
キャピタルアイディアを駆使した投資と、一般の個人投資家の間には、
実際のところ、それほどパフォーマンスの差がないのかもしれません。

この本から何を活かすか?

  「どうやらリーボヴィッツは虹を追いかけていって、
  ついにその端に黄金の壺を発見したようだ。」

これはバーンスタインさんが、マーティン・リーボヴィッツさんの
実績を評した言葉。

よく英語の表現(諺?)では、欲しくても手が届かないものとして、
“a pot of gold at the end of the rainbow ”という表現を目にしますね。

アルファを求める旅を続けると、The Holy Grail(聖杯)は発見できなくても、
黄金の壺は見つけることができるということでしょうか。

いずれにせよ、大切なのは、旅を続けるということです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 投資 | 11:02 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

アイデアのまあ~ 賢いまあ~
黄金のつぼ
ありがとう まあ~

| いちご | 2009/11/12 12:14 | URL |















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