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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

金融危機後の世界

2009年10月24日
経済・行動経済学 0

金融危機後の世界
金融危機後の世界
(2009/08/31)
ジャック・アタリ 商品詳細を見る

満足度★★★★

「ヨーロッパの知性」とよばれるジャック・アタリさんによる、
金融資本主義への警告と危機への処方箋が書かれた本。

アタリさんは歴史的視点から未来を予測し、
いま何をすべきかを緊急提言しています。

原書は、初版がフランスで2008年11月に刊行され、
その後、第2版が2009年3月、第3版が2009年6月と
約半年の間に3つの出版社から版を重ね刊行されました。

日本語版は、これにアタリさんから訳者・林昌宏さんに
メールで送られた最新情報を加えたもの。

鳩山首相も、本書をご愛読のようです。

金融危機は去ったのか?

最近の株価を見る限り、マーケットに安心感が漂っています。
別名「恐怖指数」とよばれる、VIX指数も通常期の20台を推移。
(2009.10現在)
これから、巨大バブルへ突入するという見方さえあります。

しかし、アタリさんは目先の景況感だけを見て、
「ガイトナー・バブル」に踊らされてはいけないと警鐘を鳴らします。

21世紀のカタストロフ(大惨事)は、いまだ避けたとは言えない。

なぜなら、根本的な原因はいまだ解決されていないから。

  「危機の根源はシステムにある」

確かにサブプライム危機以降、アメリカを始め各国で
その対応策はとられてきましたが、現在の金融システム自体に対する
抜本的な改革はなされていないように思えます。

アタリさんが本書で必要性を訴える、世界統治システムの構築や
その他の様々な提言のは簡単なものではありませんが、
今後取り組む課題として、大きく注目されることでしょう。

本書は、テーマこそ堅めでとっつきにくい印象がありますが、
注釈も豊富で非常に読みやすく書かれています。

個人的には金融危機のドキュメントが掲載されていたり、
「ヨーロッパからの視点」で書かれているのが、興味深い点でした。

さすがに、サルコジ仏大統領のもとで、
「アタリ政策委員会」とよばれる政策提言を行ない
現在も精力的に活動しているだけのことはあります。

ちなみに、日本で放送されたアタリさんへのインタビュー映像は、こちら。



この本から何を活かすか?

アタリさんはフランスでは、ミッテラン大統領の時代から
側近として活躍したようです。

  「ジャックは毎週100個くらいの新しいアイディアを持ってくる。
  私のやっていることは、その中から慎重に使えるものを選んでいるだけだ」

これは、ミッテランさんがアタリさんを評した言葉。

毎週100個のアイディア。

さすがにこれは難しいですが、少なくとも
「1日1個のアイディアを生む努力」は続けたいものです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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