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目に見えない資本主義

目に見えない資本主義
目に見えない資本主義
(2009/07/24)
田坂 広志 商品詳細を見る

満足度★★★

これから資本主義が、どう変わるかを論じた本です。

結論を先に言ってしまうと、これからは「目に見えない価値」を
重視する共感資本主義の時代がやってくるので、
かつての日本型経営が復活し、世界に貢献できるということです。

起こるのは、次の5つのパラダイムシフト。

  第一は、「操作主義経済」から「複雑系経済」へ
  第二は、「知識経済」から「共感経済」へ
  第三は、「貨幣経済」から「自発経済」へ
  第四は、「享受型経済」から「参加型経済」へ
  第五は、「無限成長経済」から「地球環境型経済」へ

私のイメージでは、「田坂広志さん=弁証法」ですが、
本書でも、田坂さんは弁証法の2つの法則を使って、
資本主義の進化を予見しています。

その弁証法の2つの法則とは、
「物事の螺旋的発展の法則」と「対立物の相互浸透の法則」。

「螺旋的発展」は、田坂さんの他の著作を読んでいる方にはお馴染みで、
過去の商品や方法、考え方が、ぐるっと一回りして、
高いレベルに進化して復活するという考えです。

また、これもお馴染みですが、
本書でも、次から次へと自分で問いを設定して、
それに答えながら問題を紐解いていく、
田坂さん独特の「自問自答ループ」のスタイルで書かれています。

今までの資本主義は、すべてを貨幣という
「見える」尺度で測る貨幣経済が中心でした。

これからの経済は、弁証法的な進化を遂げ、
知識・関係・信頼・評判・文化といった見えない価値が重視される、
共感資本主義に移行していくというのが、本書の主張です。

最近の新しい資本主義の形を語る本では、
ゲイツとバフェット 新しい資本主義を語る
がありましたね。本書の中でも紹介されています。

本書の中で私の目を引いたのは、田坂さんの次のひと言。

  「無限」の経済成長が可能であるということは、幻想に過ぎない。

これは、経済成長が前提の長期投資の否定に他なりません。
つまりインデックス投資が機能しないということです。

すべての国の経済成長がストップする訳ではありませんが、
市場から利を得ようとするならば、
うまく登りと下りのエスカレーターを乗り継いで、
その差を収益機会として、見出す必要があるということです。

この本から何を活かすか?

田坂さんが出席したダボス会議での、
アメリカのキリスト教左派の牧師、ジム・ウォリスさんの発言。

  毎日、テレビをつけると、CNNのニュースが流れ、
  誰もが、こう語っている。
  「この危機はいつ終わるのか」と。
  しかし、私は、これは問いの立て方が間違っていると思う。
  我々が問うべきは、別な問題ではないか。
  「この危機は、我々を、どう変えるのか」
  その問いをこそ問うべきであろう。

その出来事の行く末を案ずるより、
その出来事によって自分の何を変えるかを考える。

是非、身につけたい習慣です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 08:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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