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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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貧乏はお金持ち

貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
(2009/06/04)
橘 玲 商品詳細を見る

満足度★★★

サラリーマンが「マイクロ法人」を利用するメリットを紹介した本。
300ページを超える力作です。

橘玲さんの他の著作同様、本作の根底にも
「国家に依存せずに生きる」という、リバタリアン的な考えがあります。

但し、国に依存しないが、国の制度は最大限に利用する。

その手段として使うのが、マイクロ法人という訳です。

それではマイクロ法人を使うと、どのような分野でメリットがあるのか?

マイクロ法人は、打ち出の小槌ではありませんから、
稼ぐ力が増えるわけではありません。

具体的には、会計・税務・ファイナンスという分野。
この3分野で享受できるメリットについて、
本書では多くのページを割いて説明しています。

特に、制度が複雑になっている分野ほど、
そこに必ず制度の「歪」が存在しますから、
その歪をうまく利用した人は、利益を得られます。

個人が「法人」という別人格を持つことで、
得られるメリットを説く本は、橘さん独自のコンセプトでは
ありませんし、今までも多く存在しました。

しかし、橘さんは独特の世界観で切れ味よく語りますから、
私を含めた橘さんのファンの方にとっては非常に心地よく、
また、橘さんの著作を今まで読んでいない方にとっては、
本書が斬新に映ることでしょう。

奇妙な映画館、デス・スター、サラリーマン法人フグタなどの
興味深い例え話も登場し、単なるマイクロ法人設立のための
ガイドブックを超えた面白さを提供しています。

実際のところ、本書で示されたサラリーマンのマイクロ法人化が
今後の日本で増えるかというと、
現実的にそれが難しいことは、橘さんも認めています。

結局、それほど割に合わないということなのでしょうね。

第一、誰でもフリーランチが簡単にいただけるとなれば、
アービトラージの宿命と同じように、
あっという間に収益機会は消えてなくなってしまいます。

本書は、実践書というよりは、人生を会社や国家に預けるのではなく、
「自分の責任で自由に生きる」とう考えを
私たちに喚起する、啓蒙書としての役割の方が大きいでしょう。

この本から何を活かすか?

私自身は、サラリーマンではありませんが、
マイクロ法人化しています。

ですから本書で橘さんが説明するメリットも、
説明されていない部分も、それなりに理解しています。

しかし、サラリーマンの方にマイクロ法人化を
勧めるかというとちょっと微妙。

扶養がある方なら、サラリーマンを続けながら、
社会保険料等の支払をそこそこに抑えつつ、
他に複数の収入を得ることが、 リスクも分散され、
一番美味しいのではないでしょうか。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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