人を幸せにする話し方
2009年07月04日
![]() | 人を幸せにする話し方―仕事と人生を感動に変える言葉の魔法 (2009/04/10) 平野 秀典 商品詳細を見る |
満足度★★★★
正確に言うと、話し方の本ではありません。
本書では「話す」という行為を、当事者の人間力も加味した
総合力が反映された行為と捉えているので、
喋るテクニックではなく、人とつながり感動を伝えることを
主眼として書かれています。
著者は感動プロデューサーの平野秀典さん。
感動プロデューサーと名乗ること自体、
読者やセミナー受講者から、何かしらの感動を期待され、
ハードルが上がったところからスタートしますが、
その期待を必ず上回るところが平野さんの凄さです。
平野さんが本書で伝えたいことは、次の3点。
1. あなたが言いたいことが相手の心に伝わる話し方
2. 感動を生み出すコミュニケーションのコツ
3. 人前で話すことが楽しくなる人間力の磨き方
そして、要所要所に配されたエピソードも感動的。
気がついたら、すっかり平野劇場に嵌っている状態です。
・「あるPTA会長のスピーチ」 二人称メッセージの魔法
・「おねえさんありがとう」 心へアクセスするサービス
・「おばあちゃんのおまじない」 ある美容師がもらった心のギフト
・「大切なものが見えた誕生日」 幸せの101%ルール
ディズニーリゾートではスタッフを「キャスト」、
お客を「ゲス」トと呼びますが、本書でも平野さんがキャストで、
読者がゲストとして迎え入れられる雰囲気があります。
それは、本書が読者に1対1で話しかけるよう書かれているから。
平野さんは、伝えたいことが無理なく伝わるように、
一文を一息で話せる長さ、心の呼吸がとりやすい長さに
調整して書いています。
私は、話し方を学びたいと思って本書を手にしましたが、
実際に本書を読んでみると、もっと人生に大きく影響することを
学ぶことができました。
あえて難点を挙げるとすれば、本質的な話をしているので、
本書を読んだだけでは、簡単に身につかないところでしょうか。

人はホメオスタシス(恒常性)とう変化に対して
バランスを維持しようとする体内システムを備えています。
これが時として、新しいことを始めようと思ったときの
ブレーキになってしまう。
そこで平野さんは次のように提案します。
「変化そのものを、基本的な状態(つまり安定した習慣)
にしてしまえばいいのです。」
平野さんは、毎日+1%の進化、101%を継続が
感動を生むと説明しています。
今の私は、1%でもホメオスタシスが働きそうなので、
もっと小さな変化、+0.3%ぐらいから始めたいと思います。
それでも、複利で計算してみると1年で約3倍・・・
皮算用をするより、早速とりかかるべし。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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