どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座
どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
(2009/03/15)
小宮 一慶 商品詳細を見る
満足度★★★
小宮一慶さんの「養成力講座」シリーズ第5弾ですが、
今回は少し趣が違います。
第1弾 : ビジネスマンのための「発見力」養成講座
第2弾 : ビジネスマンのための「数字力」養成講座
第3弾 : ビジネスマンのための「解決力」養成講座
第4弾 : ビジネスマンのための「読書力」養成講座
第5弾 : どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座
こうして並べてみると一目瞭然ですが、
今回はタイトルに「ビジネスマンのための」が入っていません。
まずは、第1弾から第4弾までの力を身につけ、
ビジネスマンとしての目標である、「社長」というポストを目指します。
しかし、社長はゴールでもあり、新たなスタートでもあります。
社長として会社を成長させていくためには、
発見力、数字力、解決力、読書力といった基礎的な力に加え、
新に「経営力=社長力」が必要となります。
このような前提から、本書は経営の原理原則を説くと同時に、
今までの同シリーズ4冊の集大成にもなっています。
小宮さんが、本書の冒頭で述べているのは、
経済が大変な時代だからこそ、「お客さま第一」に立ち返った
経営の基本を徹底にする重要性。
本書では、戦略、マーケティング、人材マネジメント、会計、
リーダーシップの5つの分野に、今までの養成講座の内容を加え、
わかりやすく経営の基本が解説されています。
実は、本書は2006年に出版された
「なぜ、オンリーワンを目指してはいけないのか?」
をベースに大幅に加筆修正し出版されたようです。
そうすると、同書を元に養成講座シリーズがスピンオフ的に
各論として出版されることになり、それが大ヒット。
ついに、その大元の本が再出版になったという流れでしょうか。
小宮さんとしても、目先を変えた教養の範囲の本よりも、
本業の経営コンサルタントとしてのノウハウを詰め込んだ本書が、
一番書きたかった本であり、本領が発揮されているはずです。
小宮さんと出版社が、一粒で何度もおいしいだけでなく、
読者としても1428円で出版されていた本が大幅にバージョンアップされ、
価格もお手頃な1050円で再登場したことは、ありがたい限りですね。 この本から何を活かすか?
本書は、社長以外の方にも役立ちます。
なぜなら、誰もが自分の人生の社長を務めているからです。
例えば、小宮さんは経営の仕事とは、次の3つだと言っています。
1.企業の方向づけ
2.資源の最適配分
3.人を動かす
これを個人に当てはめ、次のように考えてもいい訳です。
1.人生の方向づけ
2.時間やお金の最適配分
3.自分を動かす
また、本書で語られる小宮さんの言葉も、
個人に向けてのメッセージとして読み替えることも可能です。
「“やっている、やっていない”でなくて、“どこまでやっているか”です。
深みが勝負なのです。」
「意識改革よりも、小さな行動」
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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