活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

世界一受けたいお金の授業

2009年04月13日
マネー一般 2

世界一受けたいお金の授業
世界一受けたいお金の授業
(2009/02/21)
和仁達也 商品詳細を見る

満足度★★

お金についての「超」入門書。はじめて、お金について学ぶ人向け。

決算書、経済書、資産運用などの本を読む前に、
お金の概要をつかむために、読んでおきたい一冊です。

次の質問の正しい答えが分からなければ、
本書を読んだ方がいいと勧められています。

  ・お金持ちと貧乏人の考え方の“決定的”な違いとは?
  ・自分の市場価値を上げるお金の使い方とは?
  ・突然解雇されないために「会社の業績&欠点」を
  見抜いておくコツとは?
  ・サギまがいのオイシイ儲け話にだまされない方法とは?
  ・10分で、「すぐに潰れそうなお店」か「行列のできるお店」
  かを見分けるには?

著者の和仁達也さんは、これらの問いに答える形で、
品川女子学院(高校)で行った計6回の課外授業をベースに
本書にまとめました。

お金との賢い付き合い方や、お金を活かすコツから、
決算書の見方まで、身近な例を挙げ解説しています。

数字の説明は「ブロックパズル」で、すべて視覚化されていますから、
経済に苦手意識のある人や、数字にアレルギーがある人にも
とっつきやすいでしょう。

課外授業に参加した高校生たちに好評だったのも納得です。

世界一「受けたい」というタイトルですが、
「世界一やさしい」とか、「最初に受けたい」というタイトルの方が
シックリくるかもしれませんね。

その反面、ある程度の金融リテラシーが身についている方からすると、
平易すぎると感じるのは、止むを得ないところでしょうか。

なにせ、2時限目の「会計を学ぶ前に、家計を学ぼう」の章では、
「まず手取り収入がいくらかをちゃんと把握すること。」
が強調されているぐらいですから。

逆な言い方をすると、
自分の手取り収入さえ把握していない人には、必須の本ということです。

この本から何を活かすか?

本書では、お金の使い方を4つのタイプに分類しています。

  A : 将来設計のある「堅実キッチリ生活」タイプ
  B : 宵越しの金を持たない「収支トントン生活」タイプ
  C : 身の丈に合わない「贅沢生活」タイプ
  D : 遊びで身を崩す「道楽生活」タイプ

本書では、Aの「堅実キッチリ生活」タイプを
目指しましょうというスタンスです。

一般論として、Aタイプを勧めることに、私は異論がありません。

しかし現実問題として、この4つの枠組みの中に収まっていては、
将来、お金の制約から自由を得ることは不可能のように思えます。

私自身も30代の頃は、この枠組みに入っていませんでした。

 ・自分の価値を高めることを徹底優先する「自己投資中心生活」タイプ
 ・将来の投資のために、一切無駄使いをしない「究極の倹約生活」タイプ
 ・ひたすら投資の研究をして、実践を続ける「投資求道生活」タイプ
 ・お金を産むための賢い借金ができる「レバレッジ生活」タイプ

これらのタイプのように、ある種、一般的な生活を犠牲にして、
リスクテイクすることなしに、将来大きなリターンを得ることは
期待できないような気がします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.   

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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

コメント2件

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経営ビジョン実現化!ワニマネジメント

「世界一受けたいお金の授業」のご紹介ありがとうございます。

和仁達也の会社のスタッフの、山内と申します。

「世界一受けたいお金の授業」をご紹介いただいて、ありがとうございました。

>お金についての「超」入門書。はじめて、お金について学ぶ人向け。
こちらの評価もありがとうございます。光栄です。

この本を通して、「お金や経済、数字は難しい」
と思い込んでいた方が、苦手意識を少しでも取り払い、
ビジネスや人生に生かしていただくきっかけになれば、
と和仁はじめ、スタッフ一同、考えています。

ですので、こうやってご紹介いただけること、
とってもうれしいです!

おかげさまで、2月に出版されたこの本も、7月には
7刷、34,500部となり、経営者やビジネスパーソン
はもちろんのこと、主婦や学生さんにも愛読いただけて
いるようです。

和仁にもブログでご紹介いただいたことを伝えておきますね。
ありがとうございます。

今後とも、よろしくお願いします。

2009年08月05日 (水) 18:56

ikadoku

山内さん

コメントありがとうございます。

既に、7刷、34,500部ですか、すごいですね。

これだけ多くの方に読まれているのは、
本当に分かりやすく書かれていることの
証明でしょう。

本書は、日本人の金融リテラシー向上に
大きく貢献していると思います。

2009年08月07日 (金) 21:56