知っているようで知らない 「法則」のトリセツ

知っているようで知らない 法則のトリセツ
(2009/02/26)
水野 俊哉 商品詳細を見る
満足度★★★★
古今東西の「法則」を使用シチュエーション別にまとめた本。
著者は、今や「まとめ本の大家」となりつつある水野俊哉さん。
「法則」とは、いつでも、またどこででも、一定の条件のもとに
成立するところの普遍的・必然的関係。(広辞苑より)
本書では、あまたある法則の中から、
ビジネスパーソンに興味のある、仕事やビジネス、人間関係、
心理などに関する法則を150個以上紹介しています。
索引や参考文献も細かく掲載され、法則のレファレンスブック
としての機能も高いので、手の届く所に置いておくと便利な一冊です。
法則もこれだけ並ぶと圧巻。
というか若干、法則の価値も薄らぐ(デフレが起きている)ような
気がしなくもありませんが・・・
本書にあった、私の聞きなれない法則をいくつか紹介すると、
・バンドワゴン効果 (人に宣伝してもらうと評価が高まる)
・スティンザーの3原則 (反対者は正面に座る)
・エメットの法則 (先延ばしした仕事は2倍の労力が必要)
・ホフスタッターの法則 (仕事はいつも自分の予想以上の時間がかかる)
・集団極性化 (集団の意見ほど極端な方法に向かいやすい)
などなど。いろいろあるものですね。
ただし、「法則」の使い方には注意があります。
「もっとも、先の法則も“名前だけ知っている”レベルでは
意味がない。なぜなら自分で使いこなしようがないからだ。」
と水野さんも、まえがきで述べている通り、
名前を知っていること、覚えることだけで満足してはいけません。
「○○の法則」と言われると、それだけで分かったつもりに
なってしまうのが法則の危険な所。
「法則」という言葉自体が、それだけで権威付けされる
ハロー効果(背光効果)を持っていることを知っておくべきでしょう。
要は、「法則」と聞いても、そこで思考停止状態にならず、
先人達が見つけた叡智に自分の思考を加え、
本書で紹介される法則を使いこなしていく必要があります。

「好意の相互性」
相手が好意を持っていることがわかると、こちらも好意を
返そうとする心理法則。
本書177ページの「ビジネス書評ブロガーマトリックス」に
当ブログが載っています。
ということで、本日の記事には「好意の相互性」が
バイアスとして働いていることでしょう。
また、大好きなビジネス書として、杉村太郎さんの
「アツイコトバ」を紹介する水野さんに対し、
私は、「類似性による親近効果」を持っている可能性もあります。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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