みとめの3原則
みとめの3原則 - 人間関係にも業績アップにも効く「1日たったひと言」の仕事術
(2009/01/06)
木戸 一敏 商品詳細を見る
満足度★★★
あなたは、ちゃんと仕事をやらない部下を認められますか?
威張ってばかりのヤル気をなくさせる上司を認められますか?
本書が実践を勧めるのは、どんな相手であっても
その人の考え方や価値観を「みとめる」こと。
いわゆる「アクノリッジメント」の勧めです。
「ほめる」のではなく「みとめる」。やるべきことは単純。
だからといって、それが簡単にできるとは限りません。
人は誰しも、認めたくない人や、許せない人が多かれ少なかれ
いるものですから、接する人すべを「みとめる」のは、
なかなか難しいことでしょう。
著者の木戸一敏さんは、自身の営業経験などから
相手を「みとめ」て人間関係を改善させるコツを本書で説明します。
本書の「みとめる」は、3段階に分かれています。
ステップ1. 見とめる(=受けとめる)
ステップ2. 認める(=受入れる)
ステップ3. 皆富める(=受入れ合う)
これが、タイトルの「みとめ3原則」。
具体的には、相手の言葉をオウム返しにして、
最後に「ありがとうございます」を付け加えるなど。
例えば先輩から「営業は、まず身だしなみをキチンとすることだ」と
指導されたら、「身だしなみですね、ありがとうございます」と答える。
更に、相手に厳しいことや理不尽なことを言われても、
まずは「みとめ言葉」を一つ間に挟んでから会話をスタートさせます。
そうですね、そうだったんですか、なるほど、その気持ちよく分かります、
それで行こう、大変でしたね、頑張ったね、最高、ありがとう・・・
誰でも承認欲求がありますから、たとえ、その人の行為は許せなくとも、
その人自身や、その人の気持ちを「みとめる」ことが、
人間関係を良くするキッカケになることは間違いありません。
本書には、効果的に「みとめ」の技術をマスターするために、
・ひとり「みとめ」トレーニング法
・ワンパターン狙い撃ちトレーニング法
などが紹介されていました。
これで、「みとめ」が苦手な人も一歩ずつ始められそうです。
そういえば以前、俳優の石田淳一さんが女性との会話テクニックで、
「うそー?」、「ほんとー?」、「信じらんない」
の3ワードだけで、聞き役に徹することが、女性を気持ちよくさせる
秘訣と語っていたことを思い出しました。
これなんかも、きっと「みとめ言葉」の応用なんですね。
この本から何を活かすか?
本書の最後には、自分や家族を「みとめる」ことの
大切さが書かれていました。
昨日、出先でクッキーと煎餅をもらったので、
帰宅して特に考えもなく、子どもにクッキー、妻には煎餅を渡しました。
すると突然、「なんで、私が煎餅なの?!」と妻が半ギレに。
私は、何が起こったか理解できず、
その場では「みとめ言葉」が出てきませんでした。
本書によると「みとめ言葉」はタイミングを逃しても
効果があるようですから、
「いやぁ~、昨日の煎餅のことだけどさ、そうだよね~・・・」と
後で切り出してみようと思います。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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