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世界潮流の読み方

世界潮流の読み方 (PHP新書)
世界潮流の読み方 (PHP新書)
(2008/12/16)
ビル・エモット 商品詳細を見る

満足度★★★

欧米で発行部数100万部を誇るイギリスの経済誌「エコノミスト」
の元編集長で「日はまた沈む」や「日はまた昇る」の著者として
有名なビル・エモットさん。

本書は、そのエモットさんによる世界を鳥瞰したコラム集です。

月刊誌「潮」、「Voice」そして「朝日新聞」に寄稿した記事を
元に書下ろしを加えているようです。

本書の特徴は、とにかく言及が「広い」こと。

まず登場する地域は、日本・アメリカ・イギリス・イタリア・
中国・インド・韓国・アフリカ・イラン・ドバイ・・・

更に扱うテーマは、政治・外交・金融・環境問題・レジャーと娯楽。

広範囲の論評を詰め込んだ、「幕の内弁当的」な印象です。

いろいろなおかずをちょっとずつ食べたい人もいれば、
カツ定食のように一点集中でおかずを食べたい人もいるので、
そこは好みが分かれるところでしょう。

エモットさんは、いずれのコラムも現地に足を運び、
取材を重ねて書いているそうですから、
その内容は信頼に足るものなのでしょう。

しかし、初出典が2006年7月~2008年9月までと、
2年以上にも及ぶ期間の記事を編集しているので、
現時点で読むと若干事実関係が前後していたり、
新鮮さを失っている記事があるのは否めません。

長らく日本に滞在した経験から、日本の内側と外側の
両方の視点で語られる意見は貴重ですが、
個人的には、エモットさんの母国であるイギリス絡みの洞察に
もっとも興味を引かれました。

首相がブレアさんから、ブラウンさんに交代してから、
日本に住んでいると、イギリスの話題を聞く機会が減りました。

その点は、イギリスや他の国から見ても同様で、
日本の首相が小泉さんから、それ以降の安倍さん・福田さん・麻生さん
と代わるにつれ、日本の話題が少なくなっていることを
物語っているのかもしれません。

カリスマ性のあるリーダーの跡を継ぐことは、
洋の東西を問わず、難しいということでしょう。

この本から何を活かすか?

  「ダミング・ダウン(dumbing down=知的水準の低下)の時代」

近年とくに欧米で、年長者やインテリ階級の人たちが、
総じて現代人の生活がもはや文化的でないと嘆いているそうです。

エモットさんは、この傾向をメディア側の発信する情報の
変化によるものと指摘しています。

現代に溢れる情報の中には、大量の質の低い情報と、
ごく一部の質の高い情報が混在しています。

メディアの情報発信に、このダミング・ダウンが起因するとしても、
最終的に問われるのは、私たち一人ひとりの情報選択能力に
外なりません。 

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 書評リンク | 2009/02/07 19:49 |

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