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予想どおりに不合理

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
(2008/11/21)
ダン アリエリー(Dan Ariely) 商品詳細を見る

満足度★★★★

「不合理」の追求。つまり行動経済学の本です。

人は単に不合理に振る舞うだけでなく、
いつも同じことを起こし、それを何度も繰り返す。

わたしたちは、本書のタイトルの通り、
つい“予想どおり”に不合理な行動をとってしまうようです。

本書では、好奇心をそそる実験により
不合理な行動を解き明かし、そこから教訓を得ます。

例えば、「性的に興奮している状態での意思決定についての研究」

これは20代の男子学生に被験者になってもらい、
冷静な状態の時と、性的に興奮した状態の時に同じ質問をして、
その回答の変化を考察するというものです。

“60歳の女性とセックスする自分を想像できますか?”
という質問に、冷静時には7%がYesだったのに対し、
興奮時は23%がYesとなり、その差は3倍以上の結果でした。

詳しい実験内容は本書に譲りますが、この実験の承認を
大学側にとりつけるために、著者のダン・アリエリーさんは
かなり苦労をしたようです。

本書では他にも、おとり選択、アンカリング、無料の不合理さ、
先延ばし問題、プラセボ効果、保有効果など多くの実験を
題材として取り上げています。

アリエリーさんは、本書から得られる教訓として、

  1. わたしたちはみんな、自分がなんの力で動かされるか
    わかっていないゲームの駒である。
  2. 不合理が当たり前であっても、それを克服することができる。

の2点を挙げています。

もちろん、一番よく知っているはずのアリエリーさんも、
自分が不合理な行動をとることを本書の中で認めていますから、
完全に克服することは不可能ですし、
不合理だからこそ人間らしいと考えることもできるでしょう。

本書は、訳本なので文章の言い回しは少し平坦ですが、
やっていることの面白さは群を抜いている一冊でした。

この本から何を活かすか?

  「トムは人間の行動の偉大なる法則を発見した。
  人に何かを欲しがらせるには、それが簡単には手に入らない
  ようにすればよい。」

本書では、人間のとる行動の本質を突いているということで、
マーク・トウェインさんの「トム・ソーヤの冒険」からの引用が
数箇所ありました。

こういった物語を大人になってから読むと、少し視点が変わり、
子供の時には分からなかった気づきがあるのかもしれません。

ウチの子供も、いわゆる名作物語を読める年令に
なってきたので、今度一緒に読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.  
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| 経済・行動経済学 | 09:49 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

COMMENT

コメントありがとうございます

コメントありがとうございます!

「予想どおりに不合理」おもしろそうですね。
私は「バブル」や「恐慌」のような現象は人間の不条理さで起きていると思っていますので、今の時代にはピッタリな本だと思います。

既にお読みだと思いますが、「経済は感情で動く」も名著ですよね~

また遊びに来ます!

| merc | 2009/01/22 16:17 | URL |

mercさん

そうですね。「経済は感情で動く」は、
クイズ形式で行動経済学を学べる本としては
画期的でしたね。私も好きな本です。

| ikadoku | 2009/01/23 10:03 | URL |















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