2008.11.25 Tue
デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
(2008/10/09)
山口 揚平 商品詳細を見る
満足度★★★★
M&Aのために企業の本質的価値を見抜く作業を
デューデリジェンス(企業精査)といいます。
本書は、デューデリのプロである山口揚平さんが、
一般のビジネスパーソン向けに企業分析の方法を
まとめた本です。
山口さんは、本書で企業分析に必要な9つの視点を
紹介していますが、1つの企業を9つの視点で見るのではなく、
各視点につき1企業のケーススタディで説明しています。
case1. 収益構造−スターバックス
case2. 資本価値−三菱地所
case3. 事業構造−創通
case4. 競争構造−ビックカメラ
case5. 市場構造−GABA
case6. 社会動向−JR東日本
case7. マクロ経済−横浜銀行
case8. 資本市場−ミクシィ
case9. 資本政策−任天堂
一部上場企業から、新興企業まで幅広く
扱われているのが良い点ですね。
巷に溢れる「決算書入門」や「財務諸表の読み方」系の本は、
会計上の解釈から現在の企業の症状を読み取るものです。
しかし、本書では現在の利益を生んだ「源泉」に注目し、
その源泉となる事業構造が、今後どのように変化していくかを
洞察することで、企業の将来価値を予測しますから、
財務諸表の解説本とは、一線を画しています。
本書のケーススタディは、あえて誰でも入手できる
情報を元に書かれています。
ですから、山口さんと同程度の「洞察」は無理ですが、
「分析法」だけなら、本書を参考に練習すれば
誰でも簡単に身につけることができるでしょう。
個人的には、もう少し踏み込んで解説して欲しい
部分もありましたが、各ケースの合い間に書かれている
コラムも充実していて、読む価値の高い一冊でした。
この本から何を活かすか? 本書には、キャッシュフロー(CF)分析を視覚化する方法として、
「キャッシュフローマトリックス」が紹介されていました。
横軸を「営業CF」、縦軸を「投資CF」とし、
年度毎にとった座標を線で結び、
時系列の変化から、企業の状態を知ろうとするものです。
私が企業分析する目的は株式投資のためですが、
この方法を使うと、CF状態が見える化され、
かなり分かりやすそうです。
早速、昨日の記事で注目したSalesforce.comの
分析で使ってみます。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
| 会計・ファイナンス・企業分析 | 11:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑





