サクセスフル・エイジング 老いない人生の作り方
サクセスフル・エイジング 老いない人生の作り方
満足度★★★★
付箋数:25
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DANIEL J. LEVITIN 株式会社アルク 2021年03月26日頃
株式会社アルクさんより献本
頂きました。ありがとうございます。
あなたは、年を取ることに、
どんなイメージを持っていますか?
「老い」に対して、あまり良い
イメージを持っている人は、
多くないかもしれません。
しかし、多くの国で年齢と幸福度の
調査を行うと、ある共通の傾向が
あることがわかりました。
まず幸福度は、10代・20代から
徐々に下降していきます。
そして幸福度は50歳を過ぎた辺り
で一番低くなります。
その後、年齢と共に上昇していく。
結果、幸福度は「82歳でピーク」
に達することが示されています。
「私たちは、社会全体を通して、
高齢者であることが何を意味する
かについて考えを変えることが
できます。私たちは往々にして
老いを、制約、虚弱、悲しみの
時期としてとらえます。
もちろん、年を重ねると、若い頃
のようにうまくはできないことが
たくさんあるのは事実です。
しかし、だからと言って、
全ての高齢者が悲しんだり
落ち込んだりしているわけでは
ありません。確かにそういう人々
もいますが、集団としては、
高齢者は若い人よりも幸せ
なのです。」
本書は、脳神経科学と性格心理学
の知見により、健康寿命を20年
延ばすための本です。
著者は、カナダ・マギル大学の
心理学・神経科学名誉教授の
ダニエル・J・レビティンさん。
人生100年時代どころか、
その先の120年を目指します。
「サクセスフル・エイジング」
というネーミングがいいですね。
老年期を第3の成長ステージと
して考えています。
サクセスフル・エイジングの
目的は、3つあります。
第1に、変化(良いものも、
悪いものも)を予測するために
私たちの知識を活用し、移行を
スムーズにします。
それと同時に、望ましくない
結果が生じる可能性を最小限に
するようなシステムをつくる
ことです。
第2に、人生の終わりから
振り返ったときに「よく生きた」
と感じるためにはどんな要素が
必要になるかを考えること。
人生をより意味のあるものに
するために、今この瞬間に、
何を決断スべきかを考えます。
そして第3に、私たちが、個人と
して、地域や社会の一員として、
老化につて、今とは完全に異なる
考え方をするようになることを
目指します。
高齢者の才能を受け入れるような
文化の進化を促し、異世代交流を
日常体験の中に盛り込んでいく
ことを志します。
今現在、人生で最も幸せだった
年齢は82歳と答える方が多いですが、
それを科学の力によって、
10歳、20歳と引き上げることを
目標としているのです。
若い方にとっては、老いはあまり
自分には関係のないことと思える
かもしれません。
しかし、実はどれだけうまく年を
取れるかは、若い頃からの様々な
要因の重なり合いが影響している
ことは知っておくべきでしょう。
また、40代以上の方が読むと、
老いに対する悲観を、希望に変える
ことができる内容になっています。

83歳だったダライ・ラマ法王は、
精神的な健康の秘訣を問われると、
即答したことがあります。
「睡眠です。毎晩9時間」
本書でも、健康寿命を延ばすために、
睡眠を非常に重要視しています。
その中で、推奨されていたことが、
就寝前に日記を書いたり、明日の
「やることリスト」を書くこと。
リラックス効果と記憶力を向上
させる効果があるようなので、
私もやってみようと思います。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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