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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

がんになった私がした30の実験

2021年02月26日
自己啓発・セルフマネジメント 0

がんになった私がした30の実験
満足度★★★ 
付箋数:23 
posted with ヨメレバ
サンライズパブリッシングさんより
献本頂きました。ありがとうございます。

本書は、タイトルからわかる通り、
がんの告知を受けた方の治療に
関する体験記です。

以前なら、この本を読む機会が
あっても、私はそれほど真剣に
読まなかったかもしれません。

しかし、今回は少し事情が違います。

昨年末、母が腹膜播種からの
直腸がんで亡くなりました。

そして、今月、妻が乳がんになった
ことがわかりました。

それまで、「2人に1人はがんになる」
と聞いていても、どこか遠い世界の
ことのように感じていました。

しかし、今では「がんって本当に
なるんだな」と実感しています。

幸い、妻のがんはかなり初期の
もので、命には別状はありません。

今後は4月に手術をし、それ以降、
放射線治療をする予定です。

そんな私にとっては、丁度よい
タイミングで本書を読むことが
できました。

 「抗がん剤、放射線、手術の3つが
 一般的ながん治療であることは
 十分承知しているけど、自分の
 体を弱らせると知っているのに、
 当たり前にその治療方法を勧められ、
 選択するのは違和感しかない。」

本書の著者、上野淳さんは、
2018 年末に初期の上咽頭がんと
宣告され闘病生活に入った方。

その体験から、がん治療のあり方
に疑問を感じ、NPO 法人がん
コントロール協会の会員となった
そうです。

上野さんは、自分の体のことなので、
医師に完全に頼りっきりにしては
いけないと考えました。

言われたことだけを聞いている
受け身ではいけないと。

そこで「がん治療の実験」と
称して、考えながら様々な治療を
受けることを決意しました。

 「こうなったら、リスクを知った
 上で、自分の体を使い、何が起こる
 のか色々と実験を敢行するのも
 面白いかもしれないと思って、
 もう完全なる興味本位で、
 担当の先生から提案された治療に
 取り組んでみようと腹をくくった。」

本書は、その実験のレポートです。

一番私の関心を引いたのは、
放射線と抗がん剤治療の副作用
についてです。

特に「味覚障害」について、
私は完全に甘く見ていました。

味覚障害といえば、最近では
新型コロナウイルスに罹った方の
後遺症としてよく聞きます。

 「味覚障害になったことがない
 人は、その重大さはわからない
 かも知れないけど、人間にとって
 食べ物の味がわからないというのは、
 生かされているのに殺されている
 感じというか、なかなかひどい
 拷問だと思う。」

大好きだった食べ物の味が
感じられなくなると、ボソボソ感
だけが残り、唾液も出なくそうです。

そのため飲み込むこともできず、
その食べ物が嫌いになってしまう。

上野さんは、人間にとって一番
大切なものは「味覚」だったと
実感したそうです。

今後、我が家でもがん治療について
やるかやらないか決断を迫られる
機会もあるでしょう。

その際は、上野さんのレポートも
参考に決断したいと思います。

この本から何を活かすか?

 「健康のためには、体を温めた
 ほうがいいと、よく言うよね。
 それは、なぜかというと、人間は
 体温が36.5度ぐらいのときに
 免疫力が旺盛になると言われていて、
 37度が平熱になるとがん細胞が
 死滅すると言われている。」

確かに、体温が下がると免疫力も
下がるという話は聞きます。

運動で筋肉をつけ、入浴で体を温める
などして、体温を上げたいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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