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ikadoku

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ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考

2021年02月19日
会計・ファイナンス・企業分析 0

ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考
満足度★★★★ 
付箋数:26 
posted with ヨメレバ
なぜ、多くのビジネスパーソンは、
「会計」に対して苦手意識を
持っているのか?

本書の著者、大津広一さんは、
これまで3万人以上の社会人学生に
アカウンティング、ファイナンスを
指導してきた経験から、次のような
答えを得ています。

多くの人が苦手意識を持つのは、
会計=「会計用語の暗記」「会計
ルールの記憶」「細かな決算処理」
という固定観念を持っているから。

結果として、「会計=近寄りがたい」
という負の思考回路に陥っている
と指摘しています。

一方、「会計」に苦手意識を持って
いない人は、どのような思考なのか?

会計と企業活動をバラバラに考えず、
結びつけて、「手段」として会計を
使いこなしているのです。

 結果としての会計の数値
 原因としての企業活動(経営)

この2つの間のスムーズに抵抗なく
行き来できるようになれば、
会計は企業活動に活かせる
有用なツールとなるのです。

そのためには、何が必要なのか?

会計を「What?」ではなく、
「Why?」で考えること。

What?とは、会計数値の作り方、
会計用語や会計ルールの暗記、
正確な仕訳処理などを指します。

Why?とは、会計数値の読み方、
会計言語としての活用、
経営の意味合いの考察、
問題解決への発展などを指します。

会計を企業活動と結びつける
ためには、「What?」ではなく、
「Why?」を考え抜くことが
必要なのです。

本書は、会計を企業活動と結び
つけるために、会計と戦略的思考
を同時に学ぶ本です。

2007年8月に刊行して好評を得ていた
『ビジネススクールで身につける
会計力と戦略思考力』をベースに
大幅にアップデートした内容です。

「Why?」と「So What?」の2つの
キーワードを使って、決算書を
ロジカルに読み解き、「How?」で
問題解決方法を考えます。

決算書の数字を見て、Why?で
なぜそうなのか、本質的な原因を
探ります。

次に、So What?で、だから何が
言えるのかを考え、本質的な経営の
意味合いを導き出します。

そして、How?で考え、どのように
解決していくかを検討し、
意思決定や問題解決のアクションに
つなげていきます。

会計のイロハとはちょと違い、
PLはマトリックスで読み解きます。

1つの軸は、本業か本業以外か。

もう1つの軸は、経常的な活動か
特別な(臨時的偶発的)な活動か。

実際にニトリホールディングスや
トヨタ自動車の損益計算書(PL)や
貸借対照表(BS)を読み解きながら
その思考過程を落とし込みます。

では、ニトリのPLの分析の最初の
部分を少しだけを引用します。

 「ニトリの粗利3543億円が売上の
 55.2%という高利益率に達している
 ことにまず目を引かれる。
 製造業でも小売業でも比較的に
 よく見られる平均的な粗利は、
 20~30%である。ニトリはいわば、
 仕入れコスト4500円の家具を
 10000円で販売しているという
 ことだ。テレビCMで “お値段以上、
 ニトリ♪” と連呼しているが、
 少なくとも仕入れコストに
 対しては相応のお値段が乗せられて
 いることが判明する。」

400ページ超の分厚い本ですが、
このような明快な語り口なので、
サクサク読み進められる良書です。

この本から何を活かすか?

会計が苦手なビジネスパーソンでも
「5フォース」「バリューチェーン」
「マーケティングの4P」の用語は
馴染みがある方も多いでしょう。

本書はこうした既知のフレームで
会計を読み解く試みも行っています。

そのため、一般のビジネスパーソン
でも、会計に対して身構えること
なく、スッと入っていける本です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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