まわるリモートチームのマネジメント術
まわるリモートチームのマネジメント術 (ASUKA BUSINESS)
満足度★★★★
付箋数:24
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飯田 剛弘 明日香出版社 2021年02月12日頃
著者の飯田剛弘さんより、
献本頂きました。ありがとうございます。
「不安の中ではじめたリモートチーム
との仕事も、今は割とうまくまわって
いると感じている人もいれば、
苦戦している人や、やめた人もいる
かと思います。仕事の内容的に
難しいこともあるかもしれません。
しかし、うまくいくかどうかの
分かれ目は、アンラーニングして
改善していけるかどうかだと思います。
つまり、これまで培ってきた
考え方や習慣を認識した上で、
現状に併せて、必要なものを
取捨選択し、新しいものを取り入れ
ながら改善していくことが必要です。」
本書は、リモートワークの表面的な
テクニックではなく、もっと深い部分
のマネジメントについて書かれた本。
リモートで成果を出すための
「チームマネジメント」。
著者の飯田さんは、アメリカ、ドイツ、
韓国、東南アジア諸国、オーストラリア
などにいるチームとリモートで
計10年以上仕事をしてきた方です。
新型コロナに関係なく、リモートで
チームの成果を出してきたマネジメント
の考え方や手法を公開しています。
「あらゆる仕事を “リモートファースト”
で考えてみるといいでしょう。
実際にリモートワークをするか
どうかは別にして、オフィスに
来なくても効率よく仕事を進められる
やり方を追求するのです。」
これは、何でもかんでもリモート
ワークをするのことがいいと、
考えるものではありません。
あくまで、リモートかオフィスかは、
仕事の種類によって効率や成果が
出やすい方を選べばいいのです。
ただし、リモートワークに対応した
仕事の進め方であれば、オフィスでの
仕事も大体うまくいくようです。
そのため「リモートファースト」を
基本として考えます。
リモートファーストで考えると、
次のような業務プロセスの改善にも
つながります。
・大事な話はメールやチャット、
Web会議などを通じて、記録として
残す
・情報はできるだけオープンにして、
関係者みんなで共有する
・「知っていて当たり前」だと
決めつけずに、前提や文脈を
きちんと伝える
・会う前提で物事を進めるのではなく、
効果や効率を意識した進め方に
変える
・働いている時間よりも、
仕事の成果を評価する
特に最後の「成果を評価する」に
考え方を変えることは重要です。
これまでの日本の労働環境では、
成果で評価すると言いつつも、
実際には労働時間が重視されて
いました。
定時で帰れない雰囲気の職場は
その典型で、「がんばっている感」
を出すことが大事でした。
「リモートワークになると、
仕事の成果を評価基準にすることが
重要です。(中略)
メンバーには、コミットした目標を
達成すること、成果を出し続ける
ことに、重きを置いてもらいます。」
成果重視に変えることで、
監視するマネジメントから脱却し、
信頼ベースのチームマネジメントが
可能になります。
本書は、リモートでチームを率いる
リーダーやマネジャー、責任者に
ぜひ読んで欲しい本です。

前に進んでいけるフィードバックの
文化をつくるため、「SBI」という
技法を参考にします。
【S】Situation(状況)
行動が起きたときの状況を説明する
【B】Behavior(行動)
実際に観察した行動を説明する
【I】Impact(影響)
その行動による影響を説明する
例)先日のA社への提案は、担当者が
抱えている課題をスッキリ解決できる
内容になっていて、見事受注に
つながったね。よかったね。
「ヒト」ではなく、「コト」に注目
して、具体的にフィードバックします。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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