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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

正義を振りかざす「極端な人」の正体

2020年11月10日
社会・国家・国際情勢 0

正義を振りかざす「極端な人」の正体 (光文社新書)
満足度★★★ 
付箋数:23 
posted with ヨメレバ
 「どのような考えであれ、行き過ぎた
  “極端さ” というのは毒となる――。
 最近、このように思うことが多く
 なってきた。ネットを見ていれば、
 政治的に右だろうと左だろうと、
 極端に攻撃的な意見を書き込んで
 いる人を少なからず見る機会がある。
 あるいは、何かのファンとアンチでも
 よい。ツイッター、ヤフーニュース
 のコメント欄、ファイスブック・・・
 実名か匿名かに限らず、そのような
 意見を見つけるのは容易い。
 そういった書き込みは多くの場合、
 誰かを頭ごなしに否定したり、侮辱・
 罵倒したりしている。明らかに
  “他人に迷惑をかける行為” であり、
 他人を尊重していない書き込みである。
 しかし発信している本人は気付かない。
 なぜなら、その背景には自分は正しい
 と思う “正義感” があるからだ。」

本書は、SNSでの誹謗中傷、自粛警察、
不謹慎狩り、悪質クレーマーなどが
増える背景を解き明かし、その正体に
迫る本です。

著者は、国際大学グローバル・
コミュニケーション・センター准教授
の山口真一さん。

最も「炎上」を煽って、深刻なものに
しているのは、ネットのメディアでは
ありません。

実は、テレビなどのマスメディア
であることがわかっています。

「炎上」はネット上の現象である
にも関わらず、実際はテレビなどの
メディアで広がり、正義を振りかざす
「極端な人」に伝わっているのです。

また、「極端な人」はネットの世界
だけにいる存在ではありません。

ネット以外の世界でも、いじめや
クレーマーなどの攻撃性の高い、
「極端な人」は増えています。

では、自粛警察のような「極端な人」
とは、どんな人なのか?

「ネット右翼」で低学歴の引きこもり
ではないかと、思っている方もいる
かもしれませんが、実際は違います。

あるアンケート調査によると、
次のような属性の人が、「炎上」に
参加しやすい傾向がありました。

 「男性」「年収が高い」
 「主任・係長クラス以上」

こういった属性の人が、人数は多く
ないものの、何度も書き込んでいる
実態があるようです。

彼らは自分の中の正義で他人を裁く
使命感にかられています。

この正義感の裏には、不満があり、
なおかつ中毒性があるようです。

他人を許さず正義感から裁くことで、
ドーパミンが分泌され、その快楽が
中毒になっているのです。

では、どのようにしたら「極端な人」
を抑制することができるのか?

 「一番重要なのは、我々自身が
 “極端な人” にならないことなのだ。」

実際に他人である「極端な人」を
コントロールすることは難しい。

だからこそ、私たち自身がそんな
「極端な人」にならないように自制
するしかありせん。

本書では、「極端な人」にならない
ための5か条を挙げています。

 1. 情報の偏りを知る
 2. 自分の「正義感」に敏感になる
 3. 自分を客観的に見る
 4. 情報から一度距離をとってみる
 5. 他者を尊重する

既に、正義を振りかざす「極端な人」
になっていると、我が身を振り返る
ことすらしないでしょう。

しかし、自身がそうなる可能性を
考えることで、「極端な人」になる
ことを予防できるのです。

この本から何を活かすか?

ネットを実名制にすると誹謗中傷は
なくなるのでしょうか?

実は、韓国でネット実名制の実験を
やっています。

その結果、「効果は極めて限定的」
ということがわかっています。

なぜなら、誹謗中傷をしている人は
自分は正しく、相手は間違っている
という「正義感」でやっているから。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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