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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

見えない絶景 深海底巨大地形

2020年06月22日
科学・生活 0

見えない絶景 深海底巨大地形 (ブルーバックス)

満足度★★★★
付箋数:25

 「地球で最も高い場所である
 エベレストは、1953年に人類は
 征服しています。しかし、その高さ
 8848mをすっぽり飲み込むほど
 深い地形が海にあることが観測で
 わかってきて、人々は驚きました。

 山の高さは目に見えても、
 海の深さを見ることはできません。
 チャレンジャー海淵で最も深い場所
 はどこなのか、つまり、海はどこ
 まで深いのかを探るために計測が
 続けられ、ときには有人探査が
 敢行されてきました。」

地球の深海底には以下のような
大きな構造があります。

海嶺:総延長は地球2周分(約4万Km
   ×2)の地球最大の山脈

海溝:細長い溝状で、最大水深は
   1万mを越える地球最深の地溝

断裂帯:海嶺に直行して走る巨大
   断層で、最大のものの長さは
   約7000Km

海台:海底の巨大な台地

深海大平原:海底の広大な平地

このような地形を持つ深海底を
潜水艦で世界一周旅行をしたら、
どんな光景が見えるのか?

フランスのSF作家ジュール・ガブリエル
・ヴェルヌさんは、1870年に代表作
『海底二万里』を著しました。

当時はまだ潜水艦は建造されて
せんでしたが、そこに描かれる
深海の臨場感は息をのむほどの
ものでした。

ヴェルヌさんは、その3年後に
『八十日間世界一周』も著します。

本書はヴェルヌさんの2つの代表作に
あやかって、深海底に潜りながら
地球を一周する旅を案内する本。

著者は「しんかい6500」に51回乗船
した経験を持つ、深海のスペシャリスト
藤岡換太郎さんです。

 「いま、われわれは三陸沖の
 水深6200mほどの海側斜面にいます。
 こちら側の地形では、凸凹の構造が
 非常に顕著に見られることが特徴です。
 これを地塁・地溝構造といいます。

 では、この斜面を少し、登ってみま
 しょう。地塁と地溝が繰り返し続き、
 陸上であれば難路ですが、潜水調査船
 は山登りが得意なことは先にお話し
 したとおりです。

 いま、少し斜面が緩やかになった
 ところで、その先の斜面に、小さな
 亀裂がぱっくりと口を開けているのが
 ライトに照らし出されています。」

潜航するのは「ヴァーチャル・ブルー」
という名の万能の潜水艦です。

もちろん仮想の潜水艦ですが、
藤岡さんは、これに乗って海底の
世界一周を私たちに案内します。

コースは、宮古湾から太平洋に出ます。

大陸棚や大陸斜面を越えて、
南北に走っている日本海溝に潜ります。

そこから海溝に太平洋プレートが
沈み込んでいく地形を見ながら進み、
ハワイ諸島付近まで進みます。

次に東太平洋海膨を眺めつつ、
チリ海溝を通り過ぎて南米大陸に
到着します。

そこから南米の裏側にまわり、
大西洋中央海嶺を見つつアフリカ大陸
に到達します。

最後にインド洋にスキップして、
ロドリゲス海嶺を見つつ、東シナ海へ
渡り、日本を目指し北上します。

途中、いくつか海底以外のルートも
交えつつ、日本を出発して東まわりで、
世界一周します。

そこには、私たちが想像もしなかった
見えない絶景が広がっていました。

本書は想像力をかきたてる語り口で、
深海の魅力を存分に伝える良書です。

この本から何を活かすか?

ロドリゲス海嶺三重点にしかいない
奇妙な生物がいます。

それは「スケーリーフット」と
呼ばれる巻き貝の一種。

通常、巻き貝は敵に襲われると、
殻の中に隠れて蓋を閉めます。

しかし、スケーリーフットは蓋がなく、
代わりに硫化鉄の鱗でびっしり覆われた
足をすぼめて、外側に向け身を守ります。

この鱗は磁石にもくっつくそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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