活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

「深層」カルロス・ゴーンとの対話~起訴されれば99%超が有罪になる国で~

2020年06月08日
社会・国家・国際情勢 0

「深層」カルロス・ゴーンとの対話~起訴されれば99%超が有罪になる国で~

満足度★★★
付箋数:24

金融商品取引法違反で東京地検
特捜部に逮捕されていた、元ルノー・
日産・三菱の社長兼CEOだった
カルロス・ゴーンさん。

ゴーンさんは、2019年12月末、
不正出国してレバノンへ逃亡しました。

それは映画さながらの逃亡劇として
マスコミに報道されました。

なぜ、ゴーンさんは出国を決意したのか?

 「出国を決意したのは、2つの出来事
 があったから。
 1つ目は、裁判官が本来なら2020年9月
 に特別背任の公判を始めるということ
 を約束していたが、突然意向を変えた。
 理由は検察に言われたからというもの。
 (中略)
 2つ目は、家族との面会ができない
 ということ。キャロル(妻)と息子に
 会えないことについて何度も変更を
 要求したが、結局2つ目の裁判が
 始まるまで会えないということに
 なった。」

では、ゴーンさんは出国に成功する
確率をどの程度見込んでいたのか?

 「計画時にもちろん100%成功させる
 計画を立てたが、計画を立てた段階で
 予想できない事態が最後の最後に
 起きることもあることを考慮に
 入れると、75%の成功確率。
 しかし、裁判がいつ行われるかに
 ついて全く先行きが見えなかった上に、
 公平な裁判が受けられる可能性が
 全く見えてこなかったことから、
 私はこのリスクをとった。」

本書は、元特捜検事の郷原信郎さんが
ゴーンさんにロングインタビューを
行い、事件の深層について考察した
本です。

果たしてゴーンさんは、報道される
ような「強欲な経営者」だったのか?

それとも、日本の司法制度に問題が
あったのか?

本書では、ゴーンさんが逮捕された
ときのマスコミが流した映像について、
リポートしています。

その時の映像とは、ゴーンさんの
乗ったプライベートジェット機が
羽田空港に到着したときのもの。

そこに検察官と思しき数名の
男たちが、タラップから機内へ
乗り込んでいく映像でした。

それは機外からではありますが、
逮捕の決定的瞬間をとらえた映像
として、朝日新聞が撮影し、
マスコミ各社に提供しました。

しかし、実はその映像はゴーンさんの
逮捕とはほとんど関係のないもの
でした。

プライベートジェットに、ゴーンさんは
乗っていなかったのです。

本当はゴーンさんは羽田空港に入り、
パスポートコントロールで入国審査
を受けた際に、別室に連れて行かれ
ました。

そこで待っていた検察官に任意同行を
求められ、検察庁で逮捕されたのです。

つまり、プライベートジェットに
乗り込んでいく映像は、フェイク
だったのです。

またワイドショーでも放映された
ゴーンさんとキャロルさんとの
ベルサイユ宮殿での豪華な結婚式。

あたかも、数十億に上る巨額な
費用を日産に負担させたかのように
報道されました。

しかし、それはそもそも結婚式の
映像ではありませんでした。

キャロルさんの50歳の誕生日を
祝う個人的なパーティーでした。

かかった費用は3000万円程度。

3000万円という額も一般庶民から
見ると高額ですが、マスコミに
よってイメージ操作されている
ことは間違いありません。

検察に起訴されると、99%超が
有罪になる国が異常なのか?

それとも、不正脱出するような
ゴーンさんは極悪人だったのか?

本書は、これまでの経緯を詳細に
まとめ、インタビューを交えて
考察した、非常に優れた本です。

この本から何を活かすか?

 「まず事実を見据えよ。
 言われたことをそのまま信じるな。
 現実を見よ。」

これはゴーンさんがインタビューの
最後に言った言葉。

検察が、日本版司法取引を用いて、
日産の経営陣と結託していたことは
間違いありません。

しかし、ゴーンさんの逃亡によって、
すべてが闇に葬られてしまう可能性が
あるのが残念です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

気に入ったらシェア!

ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

コメント0件

コメントはまだありません