災害に強い住宅選び
災害に強い住宅選び (日経プレミアシリーズ)
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長嶋 修/さくら事務所 日経BP 日本経済新聞出版本部 2020年05月12日
満足度★★★
付箋数:23
さくら事務所さんより献本頂きました。
ありがとうございます。
「ロンドンの保険仲介大手エーオン
によると、2010年代は自然災害による
経済損失が世界で3兆ドルと、
2000年代に比べて1兆ドル超増え、
過去最大となりました。地域別で
経済損失が最も大きかったのは、
地震、津波、サイクロンなどの災害
に見舞われたアジア太平洋地域で、
全体の44パーセントを占めました。」
近年、自然災害の発生するリスクが
高まっています。
もし、自然災害が発生したら、
自然の脅威の前では人間は無力なので、
私たちは逃げるしかありません。
しかし、そんなときでも逃げることが
できないものがあります。
それが「不動産」。
不動産は私たちの人生の中でも、
最も大きな買い物の1つです。
自然災害が起こりそうだから
といって、家の買い替えをする
ことは容易ではありません。
では、どうすべきなのか?
やはり、不動産を購入する前に、
災害の発生リスクを最優先で考慮し、
住宅選びをすべきなのです。
「本書は、想定外の自然災害リスク
が高まる時代に、どのようにして
不動産を選べばいいのか、マンション
や一戸建てを購入する場合、防災の
観点から何に気をつけるべきか、
さらには被害を最小限に抑えるため
の事前対策、不幸にも被害に遭って
しまった場合の事後対策まで、
不動産のプロたちが徹底解説する
ものです。」
マンション、一戸建てどちらの場合
でも、これから不動産を買うことを
検討している方は必読です。
既に購入済みの方は、この本を読むと
怖くなって、今の住宅に住めなく
なってしまうかもしれません。
しかし、起こりうるリスクから
目を逸らすべきではありません。
防災対策として、できることが
あるので、やはり本書に目を通して
おいた方がいいでしょう。
住宅選びに際して、まずは、
土地の良し悪しを見分ける必要が
あります。
次に、マンションにはマンションの、
一戸建てには一戸建ての弱点がある
ので、それを把握した上で、建物を
選びます。
それでも完全に災害リスクを排除
することはできないので、あくまで
考えるのは「減災」です。
減災とは、災害が発生したときに、
その被害を最小限に食い止める
ための取り組み。
住宅選ぶ前と選んだ後に、
それぞれやるべきことがあります。
ここでは本書に掲載されている、
「マンションの事前対策」を
紹介しましょう。
1. 管理組合主導で防災マニュアル
を策定する
2. 防災訓練で避難経路や備蓄品の
状態を確認する
3. 自宅にも防災備蓄品を十分に
用意しておく
4. 共用部分の火災保険や賠償責任
保険の内容を把握する
5. 地下駐車場に車を停める場合は
車両保険に入る
6. バルコニーの清掃・整頓を心掛ける
7. 賃貸マンションで被害を受けた
場合の責任の所在を確認
こうして事前対策を見てみると、
すぐにでもできる対策がいくつも
あることがわかります。

本書を読んで、私も自分の地区の
ハザードマップを見て、指定避難場所や
避難時に注意する箇所を確認しました。
ハザードマップポータルサイト
これは国土交通省が運営している
サイトで、「重ねるハザードマップ」と
「わがまちハザードマップ」があります。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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