入社3年目までに身につけたい上司のトリセツ
2020年05月13日
入社3年目までに身につけたい上司のトリセツ
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横山 信治 日経BP 2020年01月24日
満足度★★★★
付箋数:27
職場には、同じことをやっていても
「評価される人」と「評価されない人」
がいます。
あなたは、どちらのタイプでしょうか?
本書の著者、横山信治さんは、
人の評価は次の式で決まると言います。
実際の評価=実力×評価される力
この式での「実力」には、実績や成果、
タイミング、運の良さなどを含みます。
ポイントとなるのは、「評価される力」
が掛け算されている点です。
つまり、普通に仕事ができる実力が
「100」で、「評価される力」が
「5」だったら、掛け算されて
100×5=500になるということ。
一方、同じ実力でも「評価される力」が
「0」だったら、100×0=0となり、
まったく評価されないということです。
では、「評価される力」とは、
一体、誰が決めるのでしょうか?
それは紛れもなく、あなたを評価する、
「上司」です。
そこで、本書ではクイズ形式で、
「評価される力」を身につけるための
「上司のトリセツ」を学びます。
「いやいや、俺は実力で勝負する」
と思ったあなたは要注意です。
「評価される力」が身につけば、
あなたに応援団が生まれ、出世もし、
年収も上がっていくでしょう。
しかし、「評価される力」を
上げないままあがけばあがくほど、
かえって「実際の評価」は下がって
しまいます。
では、本書からクイズを紹介します。
Q.電車が遅れ、ミーティング時間に
3~5分ほど遅刻してしまいそう。
こんなとき、あなたのとる行動は?
1.「5分遅れます」と連絡を入れる
2.「10分遅れます」と連絡を入れる
3.連絡する時間が惜しいので、連絡
はせずにとにかく急いで向かう
4.「ちょっと遅れます」と連絡を
入れる
実際にこういったシチュエーション
の場合、到着時間を早めに、
「3分ぐらい遅れる」と伝える方が
多いようです。
しかし、ここで最も大切なのは、
「相手への期待の伝え方」。
従ってベストな選択は「2番」。
「10分ほど遅れる」と伝えておいて、
実際には5分ほどの遅刻で到着して、
相手に好印象を与えます。
ちなみに、最悪の選択は「4番」、
これなら連絡しない方がマシです。
Q.以下の雑談ネタで、もっとも
信用を築けるものは?
1.「今日は暑いですね~」
2.「○○さん(スキャンダルで揺れる
芸能人)、ヒドいですよね」
3.「この間おっしゃっていたゴルフ、
結果はどうなりましたか?」
4.「おしゃれな靴ですね。
どこで買ったんですか?」
この選択肢の中で、最悪の地雷になる
可能性があるのは「2番」です。
上司がその芸能人のファンだったら、
取り返しがつかないことになります。
ここでのポイントは、信頼を築く
ための「連続性」です。
人の評価は、前と比べてどのような
行動をとっているかの「一貫性」で
決まります。
そのため、前に話したことを覚えて
いると、人は相手に好意を感じます。
この問題のベストアンサーは「3番」。
本書では、全28問のクイズで、
どのような行動を取ったら評価される
のかを、納得しながら学びます。
「入社3年目までに」というタイトル
と表紙のデザインから、油断して
いましたが、かなりいい本でした。
正直、この本の内容を知らないまま、
キャリアを歩むと本当に大きな損を
すると思います。
「上司のトリセツ」というタイトル
ですが、自分を変えるための本です。

人間関係に影響する人へのアドバイス。
これにも「信用されるアドバイス」と
「信用を失うアドバイス」があります。
受け入れ体制が整っていないときに
アドバイスしても、人は考え方を
変えません。
相手からアドバイスを求められても、
ネガティブな事実だったら、マイルドに
やんわり伝えるようにします。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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