活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

最終版 気くばりのすすめ

2020年04月10日
心に効く本 0

最終版 気くばりのすすめ

満足度★★★
付箋数:21

さくら舎さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

いまだ現役であることに驚きました。

かつて、「博覧強記の国民的アナウンサー」
と呼ばれた、元NHKの鈴木健二さん。

2020年現在、91歳になっているようです。

鈴木さんと言えば、昭和を代表する
名物アナウンサーでした。

「知るは楽しみなりと申しまして・・・」
という鈴木さんの前口上から始まる番組、
「クイズ面白ゼミナール」。

1981年~1988年まで放送され、最高視聴率
は42.2%を記録した人気番組でした。

プロンプターが発達していなかった時代、
何も見ずに次から次へと豊富な知識を
喋る鈴木さんに、誰もが圧倒されました。

驚異的な記憶力と知識量がある方が、
年を取ると、一体どうなるのか?

失礼ながら、そんな興味が湧きました。

  「数え年で91歳にもなると、
  1日中ボーッと暮らしているせいか、
  もの覚えが遅いのに、忘れるのは早く、
  その代わりなぜか1つ思い出すと、
  それについて昔記憶していたことを、
  断片的にばらばらと思い浮かべるのです。」

きっと、鈴木さんぐらいになると、
断片的に思い出す知識量が半端ない
のでしょう。

本書は1982年に刊行され、400万部超の
大ベストセラーなったシリーズ、
『気くばりのすすめ』の最新にして最終版。

職場や家庭で、すぐに役立つ「気くばり」
の秘訣は健在でした。

むしろ、令和の時代だからこそ、
私たち日本人にとって鈴木さん流の
「気くばり」は必要なのかもしれません。

本書は、接する人を「思いやる」ことの
大切さを思い出させてくれるエッセイです。

両親のこと、友人のこと、番組のこと、
ボランティアのこと、日本語のこと、
マスコミのこと、戦争のことなどについて
語っています。

  「介護は令和の今、すべての日本人が
  身につけておくべき道徳の徳目の
  第一です。高齢社会はイコール障害社会
  なのです。小学校で英語を教える時間
  があるなら、同じ “ご” なのだから、
  英語はやめて、介 “護” の仕方を知る
  ために、障害者や高齢者と接することが
  できる所へ行った方がいいのでは
  ないでしょうか。」

「英語」より「介護」というのが、
鈴木さんの考えです。

介護を触れあいの中で体得する方が、
英語を勉強するよりも、将来を生き抜く
ために遥かに必要であると言います。

  「19世紀はナイチンゲールの愛を
  必要とし、20世紀はマザー・テレサ
  の愛を必要とした」

この言葉を、鈴木さんは自家製で
持っているそうです。

21世紀は、どのような形の愛が必要か
は書かれていませんが、それは私たちが
自分で考えるべきなのでしょう。

また、鈴木さんは、日本語の劣化に
ついても憂いています。

  「基本中の基本の結論を言いますと、
  女性はいつどこでも誰の前でも、
  自分のことを “わたくし” と呼ぶ
  ことです。地方だと何を東京ぶって
  と言われるかもなどど言い逃れを
  しないで、優しく “わたくし” と
  言うことです。」

最近では、「わたくし」という言葉を
デヴィ夫人と叶姉妹ぐらいからしか
聞かない気がします。

しかし、女性も男性も品格を保つ
ためには、自分のことを「わたくし」
と表現するのがよいようです。

本書を読むと、日本人が忘れてしまった、
「たしなみ」を思い出させてくれます。

この本から何を活かすか?

鈴木さんの個性があまりにも強すぎて、
かなりの年数、NHK紅白歌合戦の司会を
担当していたイメージがありましたが、
実際は3年のみの担当でした。

NHKサービスセンター発行の本には、
次のように記されています。

  「鈴木健二が担当した紅白は3回だけ。
  しかし、その印象はあまりにも強烈だ。
  放送直後、彼ほど新聞や雑誌で悪評も
  含めて書かれた司会者は、これまで
  一人もいなかった。」

鈴木さんは、60%台まで落ちていた
紅白の視聴率を、最終的には78%まで
回復させました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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