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ikadoku

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シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成

2020年04月09日
社会・国家・国際情勢 0

シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング)

満足度★★★★★
付箋数:32

あまりに凄くて、読むのにそれなりに
時間がかかりますが、この本は絶対に
読んだほうがいい。

もっと言うと、高校生以上の理解力の
ある日本人全員の必読書に指定すべき
だと思います。

各家庭にマスクを2枚配るより、
本書を配本した方が、日本の未来を
確実に変えることができるでしょう。

  「確かに日本にとっても人類に
  とっても、相当しんどい局面ではある。
  しかし、手なりの未来が受け入れ
  難いとき、それをそのまま待つのは
  負けだ。
  人間の持つ、おかしな未来が来る
  ことを予測する力は、予想される
  未来を引き起こさないためにある。
  どんなことを仕掛けたら未来が
  変えられるのか。それを考え、
  仕掛けていくのはとても楽しい。
  一人がヒーローになり得る時代
  なのだ。
  僕らは少しでもましになる未来を
  描き、バトンを次世代に渡して
  いくべきだ。
  もうそろそろ、人に未来を聞くのは
  やめよう。そしてどんな社会を
  僕らが作り、残すのか、考えて
  仕掛けていこう。
  未来は目指し、創るものだ。」

本書は、名著『イシューからはじめよ
の安宅和人さんが、日本の未来を
どう創るべきかを論じた本です。

よく人を動かすには、「ロゴス(論理)」
「エトス(信頼)」「パトス(情熱)」
が必要と言われます。

本書はこの3要素が高度に揃った本です。

まず、今、何が起こっているかを
冷静に読み解きます。

すべての産業が「データ×AI化」する
時代を読み解くと、「未来の方程式」が
見えてきます。

 未来(商品・サービス)=課題(夢)
   ×技術(Tech)×デザイン(Art)

このまま才能と情熱が解き放たれない
日本の現状が続くと、日本は途上国、
あるいは貧困国に陥ってしまう。

そならないために、AI-ready化した
未来を創る人材を育てる必要があります。

国語と数学の力を再構成しつつ、
次の6つの視点で人材を育成します。

 1. 意思、自分らしさ、憧れ
 2. 皮膚感を持って価値を生み出す
  ことを理解する
 3. サイエンスの面白さと意味への
  理解を深める
 4. 夢×技術×デザインの視点で
  未来を創る教育を刷新する
 5. 道具としての世界語を身につける
 6. アントレプレナーシップの素養

そして、日本を未来に賭けられる
国にするために、リソースの配分を
変えていく。

具体的には、未来を変えるコストは
わずか年間数兆円で、これは3%の
予算配分を変えるだけで実現可能です。

その未来のための原資をひねり出す
方法まで考えているのが、安宅さんの
凄いところ。

より実現性のある提言になっています。

そして、ビジョンから残すに値する
未来を私たちの手で創っていきます。

そのイメージは、「ブレードランナー」
ではなく、「風の谷」です。

「風の谷」とは、言うまでもなく、
宮崎駿さん監督の『風の谷のナウシカ』
の舞台のことです。

  「今、データ×AIや、それ以外にも
  数多くのこれまででは不可能だった
  ことを可能にする技術が一気に
  花開いているが、これはそもそも人間を
  解放するためにあるのではないのか。
  テクノロジーの力を使い倒すことに
  より、僕らはもっと自然と共に生きる
  美しい未来を創ることはできないのか?
  そうだ! “風の谷” だ!」

ファクトで冷静に分析するだけでなく、
私たち一人ひとりが創るべき未来が、
本書を読むと見えてきます。

この本から何を活かすか?

価値ある未来を創る戦略実現のために、
有用な考え方が本書では紹介されて
いました。

それは、「イニシアチブ・ポートフォリオ」
というアプローチです。

かつてマッキンゼーの戦略グループが
考案した手法のようです。

未来の完全な予測は不可能という前提で、
戦略的に好ましい結果をもたらす状況を
作り上げるための仕掛けを、ポートフォリオ
として考えるようです。

この手法を使うと、未来を創るための
適切なリソース配分ができそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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