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ikadoku

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人は、なぜ他人を許せないのか?

2020年03月30日
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人は、なぜ他人を許せないのか?

満足度★★★
付箋数:22

2020年1月、俳優の東出昌大さんは、
女優・唐田えりかさんとの不倫を、
「週刊文春」によって報じられました。

それ以来、東出さんと唐田さんへの
強烈なバッシングが続いています。
(2020年3月30日現在)

不倫は法律上も社会通念上も
してはいけない行為です。

しかし、バッシングをしている人たちは、
裏切られた杏さんの関係者ではありません。

もちろん、自分や自分の身近な人が、
直接不利益を被ったわけでもありません。

なぜ、当事者と関係があるわけでも
ないのに、強い怒りや憎しみの感情が
湧き、バッシングしたくなるのか?

  「知りもしない相手に非常に攻撃的な
  言葉を浴びせ、完膚なきまでに叩き
  のめさずにいられなくなってしまうと
  いうのは、 “許せない” が暴走して
  しまっている状態です。
  我々は誰しも、このような状態に
  いとも簡単に陥ってしまう性質を
  持っています。」

脳科学者の中野信子さんは、この状態の
ことを「正義中毒」と呼びます。

人は、「我こそは正義」と確信した途端、
「正義中毒」に走る傾向があるようです。

本書は、多くの人が陥ってしまう
「正義中毒」のメカニズムを解説した
本です。

脳科学的な知見から、その理由を解説する
だけでなく、許せない自分を理解し、
人を許せるようになるための本です。

  「人の脳は、裏切り者や、社会のルール
  から外れた人といった、わかりやすい
  攻撃対象を見つけ、罰することに快感を
  覚えるようにできています。
  他人に “正義の制裁” を加えると、
  脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質
  であるドーパミンが放出されます。
  この快感にはまってしまうと簡単には
  抜け出せなくなってしまい、
  罰する対象を常に探し求め、決して
  人を許せないようになるのです。」

この正義中毒は、インターネットやSNS
で増長され、加速していきます。

特に日本社会は同調圧力が強く、
集団の和を乱す人を排除しようとする
傾向が激しいようです。

自分の属する集団を守るために、
ルールを守らない人を叩く行為は
正義であり、社会性を保つために
必要な行為と認知されます。

攻撃すればするほど、ドーパミンによる
快楽が得られるので、やめられなくなる。

これは集団での「いじめ」が増長される
メカニズムと同じですね。

この正義を振りかざして他人を叩く
行為は、快感であると同時に、
相手を罵ってしまう自分に嫌悪感を
抱く場合があります。

正義中毒に陥ると、批判された側
だけでなく、批判した自分自身も
苦しくなってしまうのです。

そんな自分から抜け出すためには、
どうしたらいいのでしょうか?

まず、自分が正義中毒の状態になって
いるかどうかを、自分自身で把握できる
ようになることが最初の一歩です。

ワイドショーを見て、「この人許せない」
と思う感情が出てきたときは、ひと呼吸
置くようにします。

「自分は今、中毒症状が強くなっている」
と意識するようにします。

この客観的な思考は、脳が老化すると、
より苦手になってしまうようです。

この本から何を活かすか?

正義中毒から抜け出すためには、
老けない脳をつくるトレーニングが
必要です。

本書では、次のトレーニングをすることが
推奨されていました。

1. 慣れていることをやめて新しい体験をする
 ・いつもと違う道順で歩く
 ・いつものメニューや店を変えてみる

2. 不安定・過酷な環境に身を置く
 ・「絶対に読まない本」「関心のない本」
  を手に取る
 ・ネットでの知的偏食を防ぐ

3. 安易なカテゴライズ、レッテル貼りに
  逃げない

4. 余裕を大切にする
 ・通勤時間を短くする

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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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