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ikadoku

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「ファインマン物理学」を読む 普及版 電磁気学を中心として

2020年03月09日
科学・生活 0

「ファインマン物理学」を読む 普及版 電磁気学を中心として (ブルーバックス)

満足度★★★
付箋数:21

天才とは、この人のことを形容するために
あるような言葉。

この人とは、アメリカの物理学者、
リチャード・ファインマンさんのことです。

天才は何を知り、何を伝えようとしたのか?

ファインマンさんは、1965年にノーベル
物理学賞を受賞しています。

量子電磁力学の分野における基礎研究と、
素粒子物理学についての深い結論に関して、
ジュリアン・シュウィンガーさん、
朝永振一郎さんとの共同受賞でした。

また、ファインマンさんは原子爆弾を
開発したマンハッタン計画へ参加したこと
でも知られています。

ただ、世間的に最も有名なエピソードは、
米チャレンジャー号爆発事故の原因を探った
ロジャース委員会に参加したことでしょう。

チャレンジャー号の事故原因はOリング
であることを突き止め、テレビ放送された
聴聞会でパフォーマンスを行っています。

コップの氷水にOリングを浸すことで、
弾力性が失われることを実証しました。

さて、そんな天才ファインマンさんが、
カリフォルニア工科大学時代の講義内容を
もとに書いた、物理学の教科書があります。

その名も『ファインマン物理学』。

この本は、刊行されて以来、科学を志す者の
バイブルとして世界中で親しまれてきた。

世界的名著『ファインマン物理学』の中で、
ファインマンさんは何を言いたかったのか?

そしてファインマンさんの着想のどこが
すごいのか?

  「本書は『ファインマン物理学』を
  読むことを通じて “電磁気学のココロが
  わかる” ようになり、同時に、
  ファインマンという稀有の天才の
  科学思想に入門さうることを目的に
  書いた」

この『ファインマン物理学』の解説書を
書いたのは、サイエンスライターとして
活躍する竹内薫さん。

もともと竹内さんは2004年から2005年に
かけて、講談社から3部作として、
『「ファインマン物理学」を読む』を
刊行しています。

「ファインマン物理学」を読む
 量子力学と相対論を中心として

「ファインマン物理学」を読む
 電磁気学を中心として

「ファインマン物理学」を読む
 力学と熱力学を中心として


本書はその3部作を「普及版」として、
ブルーバックスから出したもの。

その中の、2冊目です。

『ファインマン物理学』の第3巻、
(原書では第2巻の前半部分)の
「電磁気学」に的を絞って書かれた本。

電磁気学は、抽象的な概念も多く、
かなり難しい印象のある分野です。

そして、その中でもラスボス的な存在は
マクスウェルの方程式でしょう。

通常の教科書では、これが最後に出てきます。

しかし、『ファインマン物理学』は違います。

  「通常の電磁気学の教科書では、
  最初に静電場、次に静磁場、それから
  物質中の電磁気になり、最後に
  (お情け程度に)マクスウェルの方程式
  と電磁波が紹介されている。
  ところが、ファインマン先生の授業では、
  驚くべきことに、しょっぱなに
  マクスウェルの方程式が登場するので
  ある。いわば、前座を通り越して、
  いきなり真打ちが登場するようなものだ。」

『ファインマン物理学』では、最初に
マクスウェルの方程式の概念が語られ、
その後に必要な数学が紹介されます。

本書は、そんな『ファインマン物理学』を
なるべく言葉で丁寧に解説した本です。

数式が出てこない、誰でも読める本では
ありません。

あくまで電磁気学を学びたい人のための
入門書なので、普通に数式は出てきます。

マクスウェル方程式の概念から始まり、
そこから電磁場の仕組みまでを一気に
解説しています。

この本から何を活かすか?

  「書こうか書くまいか、迷ったのであるが、
  やはり書くことにした。ファインマン先生
  の科学思想を辿るうえで、どうしても
  避けて通ることができない問題に触れて
  おこうと思う。それは科学と戦争と兵器
  の関係である。」

本書では、最後にあのマンハッタン計画
に触れ、ファインマンさんの科学思想を
紹介しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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