活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

サイバーセキュリティ: 組織を脅威から守る戦略・人材・インテリジェンス

2019年12月18日
IT・ネット 0

サイバーセキュリティ: 組織を脅威から守る戦略・人材・インテリジェンス

満足度★★★★
付箋数:25

もし、あなたの個人情報が盗まれたとすると、
一体いくらぐらいで売買されるのか?

2017年時点の米ブラックマーケットでの
個人情報の値段は以下の通りです。

 ・社会保障番号は1ドル(110円)
 ・クレジットカード情報は5~110ドル
  (550~1万2100円)
 ・運転免許証は20ドル(2200円)
 ・卒業証書は100~400ドル
  (1万1000~4万4000円)
 ・医療情報は1~1000ドル(110~11万円)

クレジットカード情報は、裏面にある
3桁のセキュリティコードがわかっているか
どうかによって値段が変わるようです。

また、卒業証書が高値で取引されているのは、
結構、意外なことでした。

これらの個人情報は、内部から持ち出される
こともあれば、外部からのサイバー攻撃に
よって盗まれる場合もあります。

ある調査によると、1日に新たに生まれる
コンピューターウィルスの数は100万を
超えるとも言われます。

インターネットで世界中がつながった
環境において、私たちは個人でも組織でも、
そして国としても、サイバー攻撃の脅威に
備える必要があります。

サイバー攻撃による被害は、単に情報が
盗まれるだけではありません。

  「 “サイバー攻撃” を行う犯罪集団や
  国家は、ITを使うことで、自ら国境を
  越えて相手の建物の中に入り込まなく
  ても、最新技術や安全保障上の情報を
  盗めるようになりました。
  今や工場や発電所のほとんどは
  コンピュータ制御され、ネットワークに
  繋がっており、サイバー攻撃で運用や業務
  を止めることさえ可能となったのです。」

本書は、「サイバー脅威インテリジェンス」
を身につけるための本。

著者は、防衛省出身のサイバーセキュリティ
の専門家、松原実穂子さんです。

サイバー脅威インテリジェンスは、
様々な情報源から断片的なデータを集め、
文脈の繋がった情報にするところから
始めます。

そして、その情報を吟味して総合的分析を
加え、次にとるべき行動について意思決定
するための判断材料とします。

現在の巧妙なサイバー攻撃は、被害が
視覚化されず、被害に気づくまでに
数ヶ月かかる場合もあります。

そしてサイバー攻撃に気づいたときには、
すでに手遅れなるほど被害が広がっている
ケースも見受けられます。

本書では、まず世界中で起こっている
サイバー攻撃の事例を見ていきます。

次に、インテリジェンス(諜報)のプロ
である政府の情報機関など、攻撃者の
実像を明らかにします。

攻撃者はどのような戦略のもとで、
どんな教育を受け、生活をし、
国境を跨いで、活動を行っているのか。

攻撃者の視点に立って見るレポートは
かなり新鮮でした。

それに対して守る側は、どういう態勢で
日々攻撃者と戦い、防御を固めている
のかが、次に紹介されてます。

その上で、サイバー攻撃に対抗する
技術的・戦略的知恵を与える
「サイバー脅威インテリジェンス」に
ついて解説します。

サイバー攻撃から政府や企業を守る
ために本当に必要な対策や負担は、
日々増加の一途を辿っています。

にもかかわらず、サイバーセキュリティ
について理解しようともせず、
サイバー攻撃への対策を放置し、
予算を割かない組織もあります。

本書は、そんな組織に警鐘を鳴らします。

サイバー攻撃は、あまりメディアでも
取り上げられないので、その実態が
つかめず、他人事になりがちです。

そうならないためにも、本書は、
是非、読んでおきたい本です。

非常に読み応えのある良書でした。

この本から何を活かすか?

サイバー攻撃者として、最も注意すべき
国の1つに北朝鮮が挙げられています。

  「(北朝鮮は)サイバー空間の閉鎖性
  を逆手にとったところがあります。
  北朝鮮国内はインターネットにほとんど
  繋がっていないため外国からのサイバー
  攻撃を受けにくく、被害も限られる反面、
  北朝鮮からは外国にサイバー攻撃を
  仕掛けられ、大きな成果を期待できる。
  これが北朝鮮ならではの強みなのです。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

気に入ったらシェア!

ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

コメント0件

コメントはまだありません