活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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データの世紀


データの世紀

満足度★★★★
付箋数:26

データは、「21世紀の石油」と言われます。

個人がネットを閲覧して残した履歴や、
企業が営業活動などで集めた顧客データは、
人工知能やIoTなどの新技術を使って
分析され、私たちの生活に様々な恩恵を
もたらしています。

しかし、そうしたデータ資源が持つのは、
便利な面でだけではありません。

日本経済新聞データエコノミー取材班は、
漠然とした不安の中から、企業の個人データ
の扱いに対する取材を開始しました。

  「そうして見えてきたのが、データが
  私たちにもたらす二面性、光と影だった。
  便利で豊かなネット社会を生む一方、
  個人の生活や社会をむしばむ副作用も
  無視できない。ならば悪影響を
  防ぎながら、成長につなげる条件は何か。
  取材班は解を探り続けた。」

取材班はデータ活用の最前線を追う
大型連載「データの世紀」を始めました。

データエコノミーの闇の部分を追求した
その連載は、2019年度新聞協会賞を受賞。

本書は、その記事に加筆修正のうえ、
再構成したものです。

世間に大きな衝撃を与えたのは、
やはり「リクナビ問題」です。

2019年8月1日午後6時、日本経済新聞は
電子版のイブニングスクープで、
この事件をはじめて公表しました。

  「就活生の『辞退予測』情報、
  説明なく提供 リクナビ」

企業にとっては、採用する予定の学生が
辞退する可能性が高いか低いかが
事前に予測できるなら、採用活動の
効率を高める貴重なデータになります。

そこでリクナビが販売したのが、
会員登録した学生について、採用活動や
内定を辞退する可能性を算出し、
各企業に販売する仕組みでした。

就職活動する学生は、リクナビを通じて
様々な企業の説明会や選考の情報を
閲覧します。

リクナビは、その学生が、いつ、
どんな企業の情報をどのくらい長く
見たかなどの記録を分析。

それを過去の就活学生の傾向と
照らし合わせ、AIで辞退率を予測し、
評価の結果を企業に販売しました。

学生側からすると、自分のデータが
勝手に分析され、しかも知らないうちに
辞退率として企業に売られていたことを
知ると、怒り心頭となりました。

このリクナビの事実が発覚すると、
大きな波紋が広がり、政府もやっと
個人情報の扱いに関して動き始める
ことになります。

まさにデータ資源の活用が持つ
負の側面が大きくクローズアップ
された事件となりました。

本書は、世界の秩序を変えるほどの
データエコノミーの光と影を追った
レポートです。

光の部分が明るければ明るいほど、
影の部分の暗さが強調されている
ことがよくわかります。

データの世紀に生きる私たちは、
そうした影の部分も認識しながら、
恩恵を受ける必要があると、
あらためて考えさせられます。

 第0章 「リクナビ問題」の衝撃
 第1章 世界が実験室
 第2章 「私」が奪われる
 第3章 採点される人生
 第4章 数字が語る
 第5章 支配の実像
 第6章 混沌の新ルール

この本から何を活かすか?

グーグル、アマゾン、フェイスブック、
アップルの4社は「GAFA」と呼ばれます。

もし、プライバシー保護のために、
GAFAを一切使わない仕事や生活を送ると
どの程度支障をきたすのか?

この疑問に答えるべく行われたのが、
3週間の「GAFA断ち実験」でした。

ネット検索とオンラインショッピング、
SNSからスマホまで使わない生活。

その結果、生産性は3分の1に落ち、
更にその3週間のうちに、友人まで
去っていったといいます。

この実験はかなり過酷で、
大いに生活が不便になりました。

その一方で、自分の個人情報を
誰に、どこまで渡すかを主体的に
考えるようになったそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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