活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

世界を戦慄させるチャイノベーション

2019年10月29日
社会・国家・国際情勢 0

世界を戦慄させるチャイノベーション

満足度★★★★
付箋数:24

日経BP社の山崎さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

あなたは、中国企業の技術革新に対して、
「所詮は中国」と思っていませんか?

もし、そんな上から目線で中国企業の
技術力をナメていると、本当の実力を
見誤るかもしれません。

  「米国はテクノロジーで中国に後れを
  取り、もう追いつけないと思っている。
  だからこそ米トランプ大統領は中国の
  通信機器大手のファーウェイを
  あらゆる手段を使って排除しようと
  している。(中略)
  かつて中国は、米国や日本、韓国の
  技術をコピーしていたが、逆に
  こうした国々が中国の技術をまねる
  時代がやってくるだろう。」

これはリーマンショックの到来を
予言したことでも知られる投資家、
ジム・ロジャーズさんの言葉です。

中国のやっていることが、嫌いとか
言っていられる段階は、もう過ぎた
のかもしれません。

これまで世界の技術革新をリード
してきたのは、いわゆる「GAFA」
(グーグル、アマゾン、フェイスブック、
アップル)と呼ばれる米国の企業でした。

しかし、技術力でも時価総額でも、
それに迫る勢いがあるのは、
中国の「BATH」です。

これはインターネット検索の百度、
ネット通販のアリババ集団、
ネットサービスのテンセント、
通信機器のファーウェイの4社です。

しかし、この4社にとどまらず、
非上場ながら企業価値が10億ドルを
超えるユニコーン企業が中国では
次々と生まれています。

その中でも2017年に日本に上陸し、
月間の利用者が1000万人に迫って
いる企業があります。

それは動画投稿アプリ「TickTok」
を提供する北京字節跳動科技
(バイトダンス)です。

ティックトックは、日本では若者を
中心に大流行しましたね。

私たちが知らないうちに、
中国の技術力は日本にも入り込み、
大きな存在感を示すようになっています。

本書は、中国発の技術革新、
「チャイノベーション」を
豊富な取材を行こない徹底解剖した本。

日経ビジネスで特集された記事が
ベースになっていますが、
かなり読み応えがありました。

そして、タイトルにある通り、
チャイノベーションには戦慄を感じます。

それは、中国では私たちの常識では
考えられない、「タブーなき」
技術革新が行われているからです。

SFに出てくるマッドサイエンティストが、
狂気の技術開発を行っているのに、
近い印象さえあります。

例えば、倫理上問題がある遺伝子を
編集した赤ちゃんを誕生させる。

例えば、自動運転技術に必要なデータを
集めるために、街丸ごと実験場とする。

こうした常識破りのことをやってでも、
技術開発を行う姿勢はやはり脅威です。

その結果は、技術力を裏付ける指標の
1つである特許出願数にも表れています。

中国の特許出願数は、2010年には
日本を抜き、2011年には米国も抜いて、
今では世界トップを独走しています。

存在感を示すチャイノベーションは、
日本にとって敵か味方か?

本書では、中国の技術革新に対して、
ポジティブに見る識者とネガティブに
見る識者の両方のインタビューを掲載。

一方的な見方にならない、バランスの
取れた本に仕上がっています。

本書は、中国脅威論から一歩先に
踏み出すために最適な本だと思います。

この本から何を活かすか?

半導体の分野では、性能と消費電力を
左右する「微細化」技術で覇権争いを
しています。

最初に7ナノメートルの半導体を開発
したのは、米アップルでした。

それとほぼ同時に7ナノメートルの
半導体を開発したのが、ファーウェイ
傘下の海思半導体(ハイシリコン)。

微細化では、世界最大手のインテルや
クアルコムは出遅れているようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

気に入ったらシェア!

ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

コメント0件

コメントはまだありません