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ディープテック 世界の未来を切り拓く「眠れる技術」


ディープテック 世界の未来を切り拓く「眠れる技術」

満足度★★★
付箋数:24

日経ビジネスの原さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

  「最近、いろいろなところで
  ディープテックの話をするものの、
   “んっ?” という顔をされることが
  まだ多い。今後、日本が世界に貢献して
  いくうえではディープテックこそが
  最善の方法なのに、その意味を深く
  理解している人は、思いのほか少ない。
  それはつまり、社会貢献の機会を逸して
  いるばかりか、ビジネスの機会を
  みすみす逃していることにほかならない。」

あなたは、ディープテックという
言葉を聞いたことがありますか?

実は、私は本書で初めて耳にしました。

最近、世界への影響力が下がっている
日本ですが、ディープテックによって、
今まで以上に大きな貢献ができる
可能性があるようです。

ディープテックとは、テクノロジーを使い、
社会の根深い課題(ディープイシュー)を
解決していく考え方、もしくはその活動
を指します。

使うテクノロジーは、最先端のもので
ある必要はありません。

いわゆる「枯れた技術」であっても
一向に構いません。

では、1つ事例を見てみましょう。

世界で最も生産されている植物油に
パーム油があります。

世界のパーム油の85%を生産している
のがインドネシアとマレーシアです。

この2つの国で、パーム油は産業を
支える大きな役割を果たしていますが、
同時に、このまま生産を続けると、
環境汚染が広がると指摘されています。

それはパーム油を搾汁した後の、
「搾りカス」問題です。

年間540万トンも排出される搾りカスの
多くは放置され、メタンガスを発生
させているのです。

このディープイシューの解決に、
日本が培ってきた技術が生かされ
始めています。

搾りカスを微細な繊維にして、
そこにディープテックベンチャーが
開発した素材を加えることで、
「マンナン」が抽出可能になりました。

このマンナンは、鶏の餌に必要な
成長促進剤の代わりに使われます。

これまで処分に困っていた搾りカスが、
ディープテックによって、新たな商品へと
生まれ変わったのです。

本書では、ディープテックによって、
ディープイシューを解決する世界中の
事例を数多く紹介しています。

著者は、リバネス代表取締役グループ
CEOの丸幸弘さんと、人工知能に詳しい
フューチャリストの尾原和啓さんです。

  「日本には多くの “眠れる技術” がある。
  だが、多くの日本人は、こうした技術が
  世界各国が抱えている社会課題を解決する
  ために役立つことに気づいていない。」

これは非常に、もったいないことです。

社会的な問題を抱える国は東南アジアに
多く、立地から考えても、持っている
技術から考えても、日本は大きな
ポテンシャルを秘めているのです。

本書では、日本企業がディープテックの
領域で活躍できる3つのパターンを
示しています。

1つ目は、エマージングマーケットで、
ディープイシューを解決しようとする人々
に対して、事業を拡大させる役割です。

2つ目は、優れた技術であっても、時代の
変遷についていけなかったテクノロジーを
エマージングマーケットで再び生かす方法。

3つ目は、日本が抱えるディープイシュー
を解決しようとするスタートアップ企業が、
そのままエマージングマーケットに
飛び込んでいくパターンです。

輝きを失っていた技術のある日本企業が、
ディープテックによって、再び脚光を浴びる。

本書は、日本にとっても新興国にとっても、
明るい未来が見えてくる一冊です。

この本から何を活かすか?

ディープテックの本書での定義を
念のため紹介しておきます。

 1.社会的インパクト
 2.ラボから市場に実装するまでに、
  根本的な研究開発を要する
 3.市場に出回るまでに時間を要し、
  相当の資本投入が必要
 4.知財だけでなく、情熱、ストーリー性、
  知識の組み合わせ、チームといった
  観点から参入障壁が高いもの
 5.社会もしくは環境的な地球規模の
  課題に着目し、その解決のあり方を
  変えるもの

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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