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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

ヒューマンエラーの心理学

2019年08月21日
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ヒューマンエラーの心理学 (ちくま新書)

満足度★★★
付箋数:24

あなたは、直観が当たる方でしょうか?

もし、「自分は直観がよく当たる」と
思っているなら、それは単なる思い込み
かもしれません。

なぜなら、人間は他の動物と比べても、
最も間違えることの多い生き物だから。

  「人間は他の生物種に比べて、
  特に優秀な知覚認知過程を持っている
  わけではないのです。
  むしろ、周囲にある物事の特性や、
  自分自身の状態についての知覚や認知に
  おいて、圧倒的に高い頻度で誤りを
  犯します。」

そもそも、誤りを犯しやすいかどうかを
他の動物と比べられないと思うかも
しれませんが、そんなことはありません。

例えば、錯覚の1つとして有名な
「エビングハウス錯視」があります。

これは同じ大きさの円であっても、
周囲を複数のより小さな円で囲むと
大きく見え、周囲を複数の大きな円で
囲むと小さく見えるという目の錯覚。

実は、ニワトリは人間と逆の見え方を
していることが知られています。

人間には小さく見える円の方が、
ニワトリには大きく見え、人間に小さく
見える円が、ニワトリには大きく見える。

これは、生物種によって、それぞれの
生活環境に適応するために、異なる様式の
視覚情報処理をしているためです。

では、なぜ人間は他の動物と比べて、
間違いやすいのでしょうか?

本書の著者、実験心理学を専門とする
一川誠さんは、理由を3つ挙げています。

1つ目の理由は、知覚認知には有限性が
あるから。

ただし、これは人間に限ってある制限
ではありません。

2つ目の理由は、環境や行動様式を作り
変えるという行動特性があるから。

この理由は、他の生物種で見られない、
人間だけの特徴です。

3つ目の理由は、錯覚を自ら利用する
行動様式を持つことです。

この特性も人間固有のものです。

本書では、有名なものからマイナーな
ものまで、あらゆる錯覚やバイアスを
紹介しています。

アリストテレスの錯覚、マガーク効果、
ラバーハンド錯視、フラッシュラグ効果、
表情フィードバック、三囚人問題、
モンティーホール問題、リンダ問題、
世界5分前仮説、バラ色の回顧・・・

本書の目的は、こうした錯覚やバイアス
が人間にはあることを事前に知って、
それを上手に活かすことです。

陥りやすい、認知的な誤りを知っていれば、
自分が起こしやすいミスを防げます。

それだけでなく、仕事やミスが許されない
環境において、それを未然に防ぐことが
可能となります。

  「人間自体の知覚認知や行動の特性を
  理解することで、潜在的な危険性を減らし、
  逆に、生存の可能性や、生活のための
  利便性を向上させていくことも可能に
  なると思われます。」

まずは、人間には誤謬性があることを
認めることが、私たちの生活を向上させる
ための、最初の一歩となります。

 第1章 人間は間違える
 第2章 音を見る、光を聴く
 第3章 身体と感情
 第4章 直観はなぜ間違えるのか
 第5章 認知バイアスに見る人間特性
 第6章 改変される経験の記録
 第7章 機械への依存とジレンマ
 第8章 人間の適応戦略

この本から何を活かすか?

ちょっと面白い名前がつけられているのが、
「皮膚ウサギ錯覚」と呼ばれる錯覚。

これは次のような触覚の時間的特性と
空間的特性が混同される錯覚です。

手首あたりを2回と上腕部を1回、
等しい時間間隔で刺激を与えます。

そうすると手首から上腕部にかけて
感触刺激が等しい距離間隔で提示された
ように感じるようです。

小さなウサギが手首から上腕部にかけて
駆け上がるように感じられるということで
こんな名前がついたとか。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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