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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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日本婚活思想史序説―戦後日本の「幸せになりたい」


日本婚活思想史序説―戦後日本の「幸せになりたい」

満足度★★★
付箋数:24

  「 “婚活” は言葉自体は新しいが、
  現象としては新しくない。個々人の
  配偶者選択がある程度自由に行われる
  ようになると、どんな相手が理想的か、
  どうやって相手を見つけるか、
  みなが問うようになる。
  本書は2000年代末に生じた婚活ブーム、
  いわば “婚活1.0” に先駆けて存在した
  1980年代の結婚論ブームを “婚活0.0” 
  と呼んで、結婚への視線や婚活の
  論理がどのように変化してきたのか、
  その潮流を読み解こうとする。」

婚活とは、合コンやお見合いパーティー
などへの参加や、結婚情報サービスへの
登録など、結婚相手を見つけるための
積極的な活動。

しかし、これは単に個人が結婚する
ための活動ではありません。

婚活は、その人の人生や仕事にも影響し、
少子化の日本においては、国家としても
少なからず影響を受けます。

本書は、戦後日本の「幸せになりたい」
の変化を辿りながら、結婚とは何か、
婚活とは何かを論じた本です。

著者は、東大先端科学技術研究センター
で助教を務める、佐藤信さんです。

佐藤さんの専門は政治学。

一般に結婚や恋愛などのテーマは、
社会学で扱われる内容です。

なぜ、政治学者の佐藤さんが婚活を
テーマとして扱ったのか?

  「自分自身、これまで学問領域に
  こだわらずに研究してきたし、
  今回のテーマも興味深く、学問的価値が
  あると思うから扱ったにすぎないので、
  その問いに確たる答えがあるとは
  言い難い。」

佐藤さんは、政治学者としても、
突き動かされるものがありました。

しかし、それよりも自分と読者にとって
楽しいテーマだから執筆したようです。

本書では、「婚活1.0」には3つの類型が
あるとしています。

1. マーケティング婚活論
  個人個人がそれぞれ、自分に合った
  家族のかたちと相手を選ぶことを
  重視し、そのために恋愛の幻想を
  排除した条件婚活を徹底し、そこでの
  競争において優位に立つために
  できるだけ早い時期からの婚活を
  推奨する。

2. 社会改善+恋愛婚活論
  共働きを推奨して条件面での高望みを
  縮減することで恋愛の可能性を広げる
  一方、婚活によって適齢期を設定
  することで少子化対策をも実現しよう
  とする。

3. 速攻婚活論
  独身脱出の期限を最重要視して、
  そのなかで条件を(できれば恋愛も)
  追求しようとする。

この中で、本書でメインで扱われて
いるのは、「マーケティング婚活論」
です。

経済的条件や身体的条件、住環境や
家庭環境に至るまで、自分が許容
できる相手の条件をリストアップします。

それに基づき、条件に合う相手を
探すのが、マーケティング婚活論です。

本書では、これまでの婚活論の隆盛を
辿るだけではなく、こらからの婚活
の姿についても論じています。

私たちの結婚や婚活に対する考えが
大きく変わったことも面白いですが、
婚活の未来を予想しているのも
なかなか興味深いです。

本書は、週刊東洋経済で連載していた
「日本婚活思想史序説」をまとめ、
加筆したものです。

テレビ放送の副音声のように、
本書の下段に対話調のパートが掲載
されているので、一冊で二度楽しむ
ことができる本です。

この本から何を活かすか?

1993年からリクルートが発行する
結婚情報誌、ゼクシィ。

この重量感溢れる雑誌をカレ氏の
目の前にどしりと置いておくことを
「ゼクシィテロ」または「ゼクハラ」
と言います。

この無言のプレッシャーがきっかけで、
結婚に進むカップルも、少なからず
実際にいるようですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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