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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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アレクサ vs シリ ボイスコンピューティングの未来


アレクサ vs シリ

満足度★★★
付箋数:23

あなたは、大切な家族が余命数ヶ月と
診断されたら、どんな行動を取りますか?

例えば、余命3ヶ月と医師から言われた
と考えてみましょう。

ちなみに、「余命」には大きな誤解を
している人が多くいます。

余命3ヶ月と言われても、3ヶ月以内の
死を宣告されたわけではありません。

余命3ヶ月とは、過去のデータから
割り出された、同じ症状の人が生存した
期間の「中央値」です。

平均値ではありません。

過去に同じ症状の人が99人いたとすると、
短い方から並べて50番目の人の生存期間です。

生存期間の分布は、ロングテールに
なっているので、余命3ヶ月と診断されて、
その後何年も生きた人がいるのは、
そのためです。

話がかなり脇道に逸れてしまったので、
本題に戻りましょう。

  「最近、父はステージ4の肺がんと診断
  された。がんは、骨、肝臓、脳など、
  あちこちに転移していた。
  おそらく数ヶ月のうちに、父の命を奪う
  だろう。」

本書のタイトルは、「アレクサ vs シリ」。

ご存知のように、アレクサはアマゾンの、
シリはアップルの音声アシスタントです。

キーボードを必要としない、AIを使った
システムで、ボイスコンピューティング
と呼ばれるシステムです。

本書は、機械に言葉をしゃべらせる
ボイスコンピューティングの歴史と未来を
450ページ近い大作ですが、その内容は
正直、驚くようなことはありません。

しかし、著者のジェイムズ・ブラホスさんが
実際に行ってことは衝撃的でした。

  「いま父は自分の人生を語っている。
  今日を皮切りに、録音を10回以上行う
  予定だ。1回が1時間程度で、父は
  思い出を語り続ける。子どもの頃、
  よく洞窟を探検し、学生時代は鉄道の
  貨車に氷を積むアルバイトをした。
  母と恋に落ち、スポーツ専門の
  アナウンサーになり、歌手になり、
  弁護士として成功した。
  父は、私が何度も聞いたことのある
  ジョークをはさみながら、詳細に人生を
  語った。私が初めて聞くことも多かった。」

ブラホスさんは、父親の語りを録音して、
一体何をしているのか?

実は、ブラホスさんが作ったのは、
父親の声を音声AIにプログラムした、
不死の「レプリカント」でした。

ブラホスさんは、このレプリカントの
ことを「ダッドボット」と呼びます。

果たして、最愛の家族のAIレプリカは、
残された人の慰めになるのか?

本書には、AIレプリカを作る過程での
家族の生々しい反応が記録されています。

もちろん、残される側の父親の反応も。

  「2017年夏、私がダッドボットについて
  書いた記事を発表すると、大きな反響が
  あった。読者の多くは、父を亡くした
  私に同情を寄せてくれたが、中には
  もっと切実なメッセージを送ってきた
  人もいた。彼らは、亡くなった人を
  思い出せるボットが欲しいと訴えた。」

私の印象では、アレクサも、シリも
音声認識としてはイマイチだったので、
「なぜ、アレクサVSシリなの?」と
思いながら、本書を読み始めました。

しかも、ボイスコンピューティングの
歴史から始まり、アレクサとシリへ
フォーカスした話にはなっていません。

ちょっと当てが外れたなと思いながら、
読み続けたところに、音声AIによって
故人を永遠に生き続けさせるという、
驚愕のプロジェクトが書かれていました。

本書は、期待していた内容と全く
違いましたが、衝撃的な内容でした。

この本から何を活かすか?

ブラホスさんは、ダッドボットに
改良を加え続けているようです。

  「以前は、ユーザーが何について話すか
  をすべて決めなければならなかった。
  しかしいまでは、時々ボットが主導権を
  握るようになり、そのせいで、
  より生き生きと、本物らしく感じられる
  ようになった。」

ブラホスさんが目指しているのは、
自発的に話をする音声AIです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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