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2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力


2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力 (ブルーバックス)

満足度★★★★
付箋数:26

私たちの身の回りのものすべては、
小さな「粒子」からできています。

目に見える私たちの身体もそうですし、
目に見えない空気も粒子からできています。

粒子とは、物質を構成している微細な
ツブのことです。

では、この粒子は何種類あるのか?

なかり多くの種類の粒子があるように
思えるかもしれません。

理科の授業で習う元素だけでも
118種類あることが知られていますから。

しかし、世界を構成するあらゆる粒子は、
たった2種類に分類されます。

それはミクロの世界を記述する量子力学
による分類方法です。

その2種類とは、「ボーズ粒子」と
「フェルミ粒子」です。

ボーズ粒子は、インドの物理学者、
サティエンドラ・ボーズさんの名前に
由来しています。

フェルミ粒子は、イタリアの物理学者、
エンリコ・フェルミさんの名前に
由来していまます。

自然界が生物と無生物に分けられるのは、
生物学を専攻していなくても、
一般に知られていることです。

一方、粒子がボーズ粒子とフェルミ粒子
に分けられるのは、物理や化学を専攻
していない人には、あまり知られて
いないようです。

実は、これらの粒子が示す性質の解明は、
物理学の発展においては、どうしても
越えなければいけない大きな山でした。

  「本書では、2種類の粒子について
  説明すると同時に、それらの研究の
  発展に寄与した過去の偉大な物理学者
  たちの足跡もご紹介します。
  いずれは最近流行のAIが理論物理学を
  発展させる時代が来るかもしれませんが、
  生身の人間が新しい理論を掘り当てて
  いく過程は、それ自体がドラマとして
  興味をそそられるものです。
  そして実際にこれらの物理学者の
  多くがノーベル賞を受賞するなど、
  物理学史においても極めて重要な
  研究を行ったと評価されています。
  それほど、2種類への分類と、
  それぞれの種類が示す共通の性質の
  解明は、物理学の発展において
  避けて通ることのできない関門
  だったのです。」

本書の著者は、首都大学東京理学部
物理学科教授の森弘之さん。

冷却原子の研究理論を専門とする方です。

これまで多数の本を執筆されていますが、
ブルーバックスでは、本書が初めての
刊行になると思います。

本筋のボーズ粒子とフェルミ粒子の
説明と、人物を中心とした物理学史の
説明の配分が絶妙です。

物理学の素人でも理解できるように
書かれていて、量子力学の基礎も
理解できるようになっています。

さすがに全く興味がない方が読むのは、
ハードルが高いですが、ちょっとでも
興味があれば、スイスイ読めます。

森さんの説明の上手さに引き込まれ、
気がつけば物理学の面白さに、
魅了されていることでしょう。

私はこれまで2つの粒子を説明する
一般向けの本を見たことがなかったので、
かなり新鮮で勉強になりました。

久しぶりに、ポピュラーサイエンスの
良書に出会った感じがします。

  第1章 この世は粒子でできている
  第2章 粒子か波か
  第3章 すべての粒子は2種類に分けられる
  第4章 量子力学の天才たち
  第5章 ボーズ粒子と超流動
  第6章 フェルミ粒子と超伝導
  第7章 ミクロな世界から宇宙まで

この本から何を活かすか?

  「複数のフェルミ粒子が1つの状態に
  なることができないという制約を、
  パウリの排他律あるいはパウリの原理
  と呼びます。」

これパウリの排他律は、2つの粒子の
分類で重要な役目を果たします。

発見者のヴォルフガング・パウリさんは、
この功績で1945年にノーベル物理学賞を
受賞しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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