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航空のゆくえ 自由化の先にあるもの


航空のゆくえ: 自由化の先にあるもの (ちくま新書)

満足度★★★
付箋数:18

1903年12月17日、ライト兄弟が開発した、
ライトフライヤー号は、世界で初めて
有人動力飛行に成功しました。

それからわずか6年後、フランス人の
ルイ・ブレリオさんは、ドーバー海峡の
横断飛行に成功します。

航空の歴史は、技術発展の歴史。

当初、飛行距離が国内に留まっていた
ときは問題ありませんでしたが、
飛行距離が伸びて他国にまで及ぶと
新しい問題が生じるようになりました。

そこで初めて、「領空」という概念が
登場します。

ときは、第一次世界大戦。

そこで、爆撃機などによる攻撃の脅威を
抑えるために、「排他的領空主権」、
自国の領空を完全かつ排他的に支配する
という考えが登場しました。

その後、パリ条約(国際航空条約)
によって、領空主権が国際法として
明記されたのは、1919年のことでした。

今から100年前のことです。

航空はこれまで、どのような歴史を辿り、
これからどんな未来に進んでいくのか?

  「本書が試みようとしたのは、
  航空の変転が世界の変化と同じ歩調
  であることから、航空のあり方を
  詳細に検証することによって、
  世界の今後を展望しようという
  ことである。」

著者は、国際公法を専門とし、
空港勤務も経験された柴田伊冊さん。

空港勤務時代には、航空機事故対応、
運用管理、法令審査などを歴任した
方です。

本書は大きく二部で構成されています。

前半は、第二次大戦後の復興期から
自由化の時代まで現代史を俯瞰した、
「Ⅰ 航空現代史」。

後半は、アメリカ・ヨーロッパ・
アジア・太平洋の各地域の航空の
現状を分析した「Ⅱ 世界の再構築」。

以前は、レガシーキャリアと呼ばれる
フルサービスを提供する、大手航空会社
が独自の路線を運行していました。

それが20世紀後半に入ってから、
共同運航便(コードシェア)が活用される
ようになって、航空会社の経営は
大きく効率化されることになります。

更に、1960年台に入り、英レイカー航空や
米サウスウェスト航空によって、
いわゆるローコストキャリア(LCC)の
ビジネスモデルが確立しました。

LCCの登場以降、運賃の多様化で運航が
柔軟になり、国々が地域として一体化し、
多国間での航空の自由化が進みました。

当初、LCCの安全性やサービスを疑問視
する人も多かったと記憶していますが、
今では、LCCは選択肢の1つとして、
当たり前の存在になっています。

本書では、これまでの航空の発展史を
丁寧に紐解き、エアラインの世界から
地球の将来までを展望します。

 Ⅰ 航空現代史
 第1章 混乱と荒廃の世界に秩序を打ち立てる
 第2章 自主性を確立する
 第3章 国際航空を航空協定の変遷からみる
 第4章 自由を追求する
 Ⅱ 世界の再構築
 第5章 新たな世界の模索
 第6章 アメリカが自由を普及させる
 第7章 ヨーロッパのための自由
 第8章 アジア・太平洋地域のその後
 終章 航空の近未来

本書の内容は、かなりマニアックです。

ただし、そのマニアックさが、
いわゆるエアライン好きな方の好みに
合うとは限りません。

一度、書店で手に取って中身を見てから
購入を判断することをオススメします。

この本から何を活かすか?

現在、私たちが飛行機で自由に他国と
行き来できるのは、それぞれの国との
「二国間航空協定」があるから。

この航空協定では、5つの空の自由が
扱われています。

 1. 上空通過の自由
 2. 技術的な着陸の自由
 3. 相手国への運行の自由
 4. 自国への運行の自由
 5. 相手国から第三国への運行の自由

こういった背景があって運行されて
いることは、普段飛行機に乗るときには、
全く考えたことはありませんでした。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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