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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

介護に学ぶ シニアのおもてなしマーケティング

2019年04月26日
マーケティング・営業 0

介護に学ぶ シニアのおもてなしマーケティング (DO BOOKS)

満足度★★★
付箋数:22

著者の砂亮介さんより献本いだきました。
ありがとうございます。

全人口のうち、65歳以上の人が占める割合
を表す高齢化率。

日本の高齢化率が、どんどん上がっていく
ことは誰もが知っています。

2017年時点の高齢化率は27.7%、これが
2025年には30.0%、2040年には35.3%に
まで上昇します。

最近の高齢者は、現役世代とあまり変わらず、
元気な方もたくさんいます。

しかし、加齢と共に身体も精神も徐々に
変わっていくのもまた事実です。

3人に1人がシニアの時代において、
従来のモノやサービスを売るための
マーケティングは有効なのでしょうか?

  「商品が売れるためには、買う人が
  その商品やサービスのある実店舗、
  または通販サイトを訪れ、自分で商品や
  サービスを確認し、欲しいと思い、
  購入を決断する必要があります。
  この何気なく当たり前のことが、
  年をとると徐々に難しくなります。
  年を取り、足腰や視力が弱くなると、
  今までは車で郊外の大規模量販店に
  出かけていたのが、徒歩やバスで行ける
  近隣のスーパーやコンビニエンスストア
  を利用するようになります。
  さらに足腰が弱くなれば、それすらも
  難しくなります。」

シニアの加齢現象を踏まえたマーケティング
を考えていかなければ、従来のように
モノやサービスは売れなくなっていきます。

また、シニアには他人には若く見て欲しい
と思う欲求がある一方で、年相応に扱って
欲しいという複雑な心理があります。

年寄り扱いされたくないと言いつつも、
映画や市営バスなど高齢者割引は歓迎する
現実的なところがあるのです。

本書は、本格的なシニアマーケティングの
参考書です。

学術的な切り口ではなく、介護の現場から
学んだ、シニアのリアルな実態を踏まえた、
マーケティングです。

  「様々なシニアマーケティングに関する
  書籍を見ますが、多くは人口統計、
  経済統計などの市場調査からシニア市場を
  分析したもので、シニアの実態を捉えて
  いるとはいい難いものばかりです。
  本書はそのような類書とは一線を画し、
  実際にシニアとの交流を通した
  フィールドワーク的な視点からシニアの
  行動を分析しているのが特徴です。」

著者の砂さんは、シニアビジネスの
コンサルタントとして活躍している方です。

その前には、介護事業所を創業して、
自らもソーシャルワーカーとして10年以上
勤務した経験があるそうです。

そういった実務経験が本書の分析には、
十分に生かされています。

シニアビジネスには、2つの「やすさ」が
必要だと砂さんは言います。

1つは、便利である「使いやすさ」。

しかし、それよりも重視すべきなのは、
「買いやすさ」です。

いくらシニアに使いやすい商品やサービス
を開発しても、それを買ってくれる
「買いやすい環境」までを考えないと、
売れないようです。

本書が示すのは、これからの4000万人の
シニア市場で売れる仕組みをつくる
未来のシニアマーケティング。

  「未来のシニアマーケティングは、
  飲食店や小売店がシニアのありのままを
  受け入れ、自分たちが能動的に動く
  ことで、シニアをもてなすことです。
  そして、シニアの顧客を増やすことが
  できるものでなければなりません。」

本書は、地元に密着したお店や飲食店での
シニア集客術が詳しく書かれています。

大企業のシニアビジネス向けではなく、
中小企業や小売店、飲食店が参考にすべき
シニアビジネスの極意がまとめられています。

この本から何を活かすか?

ある喫茶店では、麺がフニャフニャの
「まずい」スパゲッティがシニアに人気
だと言います。

最近のスパゲッティ専門店では、
固茹での「アルデンテ」が一般的。

しかし、シニアが若い頃に食べた
スパゲッティは、フニャフニャの
ケチャップ味が普通でした。

当時を懐かしむというよりも、
若い頃に作られた味覚は変わらないため、
そのスパゲッティは好評のようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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