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優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか? 限界を突破するTOCイノベーションプロセス

2019年04月24日
ビジネス一般・ストーリー 0

優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか? 限界を突破するTOCイノベーションプロセス

満足度★★★★
付箋数:25

ダイヤモンド社の小川さんより、
献本頂きました。ありがとうございます。

優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか?

  「多くの優れた発想はゴミ箱に
  捨てられている。しかも、発想が優れて
  いればいるほど、その可能性は高い。
  なぜならば、今まで世の中にない
  新しい発想を、従来の考え方しか
  知らない人たちが正しく評価するのは
  難しいからである。」

優れた発想=イノベーションは、
経営者にとって企業を存続させるために、
是が非でも欲しいものです。

しかし、イノベーションを実現する
までには、社内で何段階もの承認の
プロセスを経なければなりません。

特に、最終段階では経営幹部の方々から
「ありがたいご指導」をいただくことも
少なくありません。

判断するのは、過去の成功体験を
ベースに考える方々です。

結果、従来の考えの延長線上にない、
新しい発想は却下され、従来の路線の
改善策だけが採用されてしまうのです。

しかし、発想をちょっと変えてみると、
各プロセスの関門さえ突破できれば、
実はイノベーションを起こしやすく
なるのです。

ものすごい天才でなくても、
誰でも起こせるイノベーション。

本書の著者、岸良裕司さんが
紹介するのが、プロセスを変えて、
イノベーションを起こす方法です。

それが、TOCイノベーションプロセス
「E4V(Eyes for Value)」。

これはエリヤフ・ゴールドラット博士が
考案した「TOC(制約条件の理論)」を
ベースにしたものです。

TOCは、1984年に発表された小説
ザ・ゴール』で披露され、世界中で
有名になりました。

これは各プロセスをつながりと考え、
全体最適でマネジメントする手法です。

TOCは、もともと主にサプライチェーン・
マネジメントで用いられました。

それをイノベーションを起こすまでの
プロセスの全体最適へと応用したのが、
「E4V」です。

この手法では、各プロセスの障害を
乗り越え、その都度、支援者を増やして
イノベーションを実現するように、
次の3つのSTEPで設計されています。

 STEP1 価値を創る

「顧客の目」「市場の目」「商品の目」
の3つの目で価値を見つけます。

そして商品のイメージを視覚化する
「WOW!カタログ」や、中期経営計画の
「WOW!ロードマップ」を創ります。

 STEP2 価値を伝える

お客様の立場になって、商品コンセプトを
「変化の4象限」で見つめ直します。

更に、「市場の教育」するための6つの
質問で伝える方法を具体化します。

 STEP3 実現への道のりを創る

商品がビジネスで成功するための仮説を
創り、検証します。

ここでは「ミステリー分析」「ODSC」
「バックキャスト工程表」「断れない提案」
などのツールも活用します。

本書の「E4V」は、理論上の話だけではなく、
マツダ、パナソニック、トヨタ自動車、
LIXIL、京都きものルネッサンスなどの
事例を交えて紹介されています。

ベースとなっているTOCは、巻末に
参考論文として、20ページ程にまとめて
紹介されているのも有り難いですね。

また、本書には「WOW!トリ」など、
独自のイラストが挿入されています。

これは岸良さんの奥様、絵本作家の
きしらまゆこさんが描いたもの。

本書に難しいイメージを持たずに、
和ませてくれるのに貢献しています。

この本から何を活かすか?

LIXILが開発したのは、開けても閉めても
心地よい窓でした。

商品名は「TOSTEM LW」。

桟がまったく見えないサッシを採用し、
リビングに外とつながっている開放感を
もたらす商品です。

E4Vのプロセスで考え抜かれて、
商品化されたため、高額にもかかわらず、
ヒット商品になりました。

あまりにカッコいいので、岸良さんも
家をリフォームして導入したそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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