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アラフォー・クライシス: 「不遇の世代」に迫る危機


アラフォー・クライシス: 「不遇の世代」に迫る危機

満足度★★★
付箋数:22

  「毎月の給与で比較したときに、
  平均すると(40~44歳では)
  約2万3000円、氷河期世代では給料が低い
  という結果が出ました。
  最初は、これ計算間違いじゃないかと
  思って、何度か確かめてみたんです。
  でも、やっぱりそのぐらいの大きな違い
  があったんですね。ここまで世代に
  よって毎月の給与に差が出るとは
  思っていませんでしたから、
  本当にそれは衝撃的な数字でした。」

このように語るのは、東京大学社会科学
研究所の玄田有史教授です。

就職氷河期とは、バブル経済崩壊後、
就職難が社会問題となった時期です。

1990年代半ばから、2000年代前半ぐらい
までを指します。

就職氷河期に就活した人たちは、
今、40歳前後、いわゆるアラフォー
世代になっています。

就職難だった時期から、20年が経過した
今でも、この世代は苦しんでいると
いいます。

その1つが、世代別の平均月給のデータ。

2010年と2015年の大卒・大学院卒者の
月給を比較したのが以下の一覧です。

 20-24歳  +5200円
 25-29歳  +8700円
 30-34歳  +6400円
 35-39歳  -4300円
 40-44歳  -23300円
 45-49歳  +2200円
 50-54歳  +21100円
 55-59歳  +8000円

見事に、就職氷河期に就職した、
アラフォー世代の給与だけがマイナス
になっています。

NHKでは、「クローズアップ現代+」
の中で、2017年12月と2018年6月の
2度に渡って「アラフォー・クライシス」
をテーマにした番組を放送しました。

本書は、2度の番組内容と、放送で
紹介しきれなかった取材内容を
まとめて書籍化したものです。

ところで、なぜ、20年経った今でも、
就職氷河期に遭遇した世代の待遇は、
悪いままなのでしょうか?

それは、日本の「新卒一括採用」という
仕組みに原因があります。

新卒時に正社員になるチャンスを
一度逃してしまうと、その後で、
挽回して正社員になるのは難しい。

非正規のループから抜け出せず、
また、正社員になっていても給与は
伸び悩んでいました。

特に、最初の一歩で躓いた人たちは、
大卒時22歳で「就職氷河期」に直面し、
28歳頃に「ワーキング・プア」を体験。

30歳頃にはリーマンショックが起こり、
「派遣切り」で職を失い、40歳前後に
なった現在、「アラフォー・クライシス」
を迎えています。

社会問題になったことをフルコースで
体験している、「不遇の世代」なのです。

更に、今後、アラフォー世代を襲うのが、
「7040(ナナマル・ヨンマル)」と
呼ばれる問題です。

これは、「70代」の親と「40代」の子が
同居生活を送っていて、親子共倒れの
リスクが高いと指摘されている問題です。

20代の頃、「パラサイト・シングル」
を選択して、当時、50代だった親の収入を
当てに生活していました。

しかし、親は定年後の年金生活に入り、
子は非正規のままで、思ったように
収入は伸びませんでした。

そうこうしている内に、親の介護が
始まってしまうケースもあるようです。

さすがにNHKだけあって、入念に取材を重ね、
当事者たちのリアルな実態に迫っています。

かなり多くのインタビューが掲載されて
いるので、生々しく、痛々しいとさえ
感じる部分もあります。

本書では、アラフォー・クライシスを
社会問題と捉え、始まったばかりの
救済策についても詳細にレポートします。

この本から何を活かすか?

非正規だと、結婚する確率も下がるようです。

日本労働組合総連合会の2017年の調査に
よると、次の結果が出ています。

女性の初職が「正社員」だった場合、
配偶者がいる割合は、70.9%でした。

これに対し、初職が「非正規」だった
女性に配偶者がいる割合は、
わずか26.9%に留まったそうです。

非正規に多く流れたアラフォー世代は、
結婚でも不利な状況だったようですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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