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「超」入門 空気の研究 日本人の思考と行動を支配する27の見えない圧力

満足度★★★
付箋数:22

著者の鈴木博毅さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

集団や組織には「場の空気」が生まれます。

その「空気」が時には、忖度、パワハラ、
いじめなどを生み出すことがあります。

日本の大事な意思決定が歪んでしまうのも、
「空気」という同調圧力に支配されるから。

  「 “空気” とはまことに大きな絶対権を
  もった妖怪である」

こう表現したのは、1970年代に活躍した
評論家の山本七平さんです。

山本さんは、イザヤ・ベンダサンという
ペンネームで『日本人とユダヤ人』という
本も著している方です。

山本さんの著書の中で、日本人の精神構造を
見事に解明したのが、1977年に刊行された
「空気」の研究』です。

日本人の忖度する文化を見事に解明した
「日本人論」の古典的名著です。

「空気」は、これだけテクノロジーが
発達した現在でも、場を支配しています。

そのため、日本人の精神性や日本的な
組織の問題点を指摘する存在として、
「空気」の研究』は読み継がれています。

しかし、その内容は難解で読みにくい。

  「本書は名著『「空気」の研究』を、
  現代のビジネスパーソンが活用できるように
  構造化・論理化していきます。
  曖昧な存在だった空気を打破し、
  空気を引き起こし続けている日本の失敗や
  悲劇に終止符を打つことを最終目的にして、
  皆さんとともに学んでいく書籍です。」

著者の鈴木博毅さんは、古典的名著の解説では
定評のある戦略ビジネスコンサルタントです。

これまでにも多くの解説本を執筆してきました。

  ・『「超」入門 失敗の本質
  ・『「超」入門 学問のすすめ
  ・『実践版 孫子の兵法
  ・『最強のリーダー育成書 君主論

鈴木さんの本は、いつも単に古典の解説に
留まらず、それを現代に生きる私たちが
どう活かすかという視点で書かれています。

本書でも、それは同様です。

今の日本社会の息苦しさが、「空気」による
圧力によるもので、如何にしてそれを打破し、
思考の自由を取り戻すかを論じています。

本書では、『「空気」の研究』を構造から
把握するために、次の7つの視点で紐解きます。

 第1章「空気という妖怪の正体」
  ~合理性を破壊する見えない圧力~
 第2章「集団を狂わせる情況倫理」
  ~集団になると狂暴化する謎~
 第3章「思考停止する3つの要因」
  ~日本人が感染しやすい3つの要因~
 第4章「空気の支配構造」
  ~金縛りを生む3つの基本構造~
 第5章「拘束力となる水の思考法」
  ~常識に縛り付ける新たな拘束力~
 第6章「虚構を生み出す劇場化」
 ~「日本劇場」を操る「何かの力」~
 第7章「空気を打破する方法」
  ~空気を破壊する4つの方法~

本書を読むと、本当に日本人は今も昔も
変わらないということを実感します。

しかも、空気の固定化は問題解決能力や
修正力の破壊を招いている。

そのまま放っておくと、現実を無視して、
すべてを前提通りに進めようとする
大きな拘束力となり組織を腐らせます。

それがいずれ組織の不祥事として
明るみに出ることが繰り返されています。

  「日本と日本人は、時代遅れの組織が生む
  ゆがんだ空気を見抜き、それを破壊して、
  健全で豊かな未来を見出すために、
  自らの知性を回復するときを迎えて
  いるのです。」

実際のところ「空気」の正体をつかんでも、
日本人の本質が変わるわけではありません。

ただし、それを知った上での対処法があります。

わたしたちは、同じ過ちを繰り返さないために、
本書で「空気」という妖怪の性質を把握し、
行き詰まった状態をなんとか切り開いていく
必要があるのです。

この本から何を活かすか?

学校でのいじめは、加害者側の生徒が、
「クラスの空気」を探ることから始まります。

小さないじめをして、クラスの誰からも
反論がなく、先生からも怒られなければ、
「ここまでは大丈夫」とクラスの前提を
確認したことになります。

その境界線を一歩ずつ広げ、徐々にいじめが
エスカレートしていきます。

ですから、いじめを無くすためには、
「そのような行為は絶対に許されない」
という空気を初期の段階でしっかり作る
必要があるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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