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「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」

満足度★★★★
付箋数:24

私はなぜ、あんなことをしたのか?

あとから振り返ってみると、
誰でも、自分の取った行動に
疑問を感じた経験があると思います。

私たちは、自分の取った行動は、
自分の意志で決めていると思っています。

しかし、私たちの多くの行動は、
実際には意識下で選択されています。

後づけの理由を見つけて、
自分の意識や自我が選択していると
思い込んでいるに過ぎないのです。

つまり、私たちの行動を決めているのは、
いわゆる「こころ」なのです。

「こころ」は、私たちをどのよに
動かしているのか?

本書は、心理学的な立場ではなく、
神経科学から見た「こころ」の働きを
解き明かす本です。

著者は、医師で筑波大学医学医療系
および国際統合睡眠医科学研究機構教授
の櫻井武さん。

覚醒を制御する神経ペプチド
「オレキシン」を発見した脳神経学の
第一人者です。

現代の私たちは、「こころ」の働きは
脳が司っていることを知っています。

しかし、SF作品で出てくるように、
脳だけを取り出してみても、
実際には生体内にあるときと同じように
機能はしないようです。

なぜなら、脳と全身はユニットとして
機能していているから。

  「 “こころ” の源泉は脳で生成され、
  脳は全身の器官に影響を及ぼして
   “こころ” を表現する。
  しかし、その一方で、全身の器官もまた、
  脳に情報をフィードバックして感情や
  気持ちを修飾し、 “こころ” を変化
  させる。」

神経科学では、「感情」に近い概念を
「情動」と呼びます。

正確に言うと、情動とは、感情の
客観的・科学的な評価のことです。

情動は「こころ」の本質に深く
関わっていて、大脳辺縁系でつくられます。

情動には、感情として表れる
「情動体験」と、身体反応として表れる
「情動表出」があります。

そして、身体反応の方を観察すると、
情動をより客観的に把握することが
できるのです。

さらに、「こころ」を考える上では、
ヒトに備わっている「共感性」や
「社会性」を知る必要があります。

ヒトには他者の立場に立って考える
ことができる能力があります。

これは側頭葉と頭頂葉の接合部や
ミラー・ニューロンにその機能が
あるとされています。

この共感性はヒト以外も持っている
可能性はありますが、特にヒトで
発達した機能です。

つまり、ヒトがヒトらしくある
ためには必須の機能なのです。

本書は、「こころ」の生成プロセスと
作動原理を解き明かす良書です。

専門的な記述もありますが、
素人でもわかりやすく書かれている
ブルーバックスらしい一冊です。

この本から何を活かすか?

「こころ」の働きは、脳内物質や
ホルモンの影響を受けます。

ノルアドレナリンやドーパミン、
セロトニンなどはよく聞く物質です。

一方で、もっと私たちの日常生活で
馴染みのあるものも「こころ」に
影響を与えているようです。

それは「血糖値」。

私たちの脳は血糖値の変化も捉え、
低下したときに興奮するニューロンや
逆に上昇したときに活発になる
ニューロンもあるようです。

「こころ」を安定させるためには、
血糖値のコントロールも必要なのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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