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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

ものがたりのあるものづくり ファクトリエが起こす「服」革命

2018年11月22日
ビジネス一般・ストーリー 0
満足度★★★
付箋数:24

日経BP社の日野さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたの着ているシャツは、どのこ工場で
作ったものですか?

また、何という職人さんが作りましたか?

このように聞かれて、答えられる日本人は
ほとんどいないでしょう。

なぜなら、日本人はどこのブランドかは
気にしますが、どこの誰が作ったものかを
気にする人は少ないから。

日本ではファッションにうるさい人でも、
そこまで気にしないものです。

一方、イタリアやフランスなどで、
ファッションこだわる人は、どこの工房で、
誰が作ったものかに注目します。

日本は服づくりで、素晴らしい技術を
持っているのに、工場や職人が全面に出てくる
ことはありません。

あくまで黒子に徹しているのです。

それがメイド・イン・ジャパンの服づくりが、
廃れていっている一因でもあるようです。

1990年に約50%だった国内アパレル品の
国産比率は、2017年にはたったの2%程度に
縮小しました。

  「アパレル業界では通常、縫製などを
  手がける工場の存在は、あまりオープンに
  されていません。しかも高品質な技術を誇る
  工場ほど、消費者には知られていないのです。
  なぜなら多くの場合、商品の製造契約を
  結んでいる高級ブランドから守秘義務契約
  という “口止め” をされているからです。
  高級ブランドにとってみれば、ブランド
  イメージを保ったり、技術の流出を防いだり
  する必要があります。そのため生地や紡績、
  縫製を担う工場を、 “黒子” のまま隠して
  商品を売っていたのです。」

このアパレル業界の常識を覆して、
山田敏夫さんが立ち上げたのが
「ファクトリエ」というブランドです。

徹底的に「メイド・イン・ジャパン」の
ものづくりにこだわったブランドです。

「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」にも
登場したので、ご存知の方も多いでしょう。

本書は、アパレル業界に革命を起こそうとする
山田さんが、ファクトリエを創業するまでと、
創業後のストーリーを語ったもの。

店舗なし、セールなし、生産工場を公開、
価格は工場に決めてもらう。

ファクトリエは、これまでのアパレル業界の
常識やタブーを覆します。

そして、世界に誇れる日本初のブランドを
つくることに挑戦しています。

  「僕たちが目指すのは、 “つくり手の思いを
  感じ、洋服を買ってもらうこと” 。
  そして僕たちが担う役割は、ものづくりの
  物語を伝える “語り部” です。」

ファクトリエにとって、お客さんは神様では
ありません。

一緒に、商品の物語を語り部として伝える
仲間と考えます。

それがSNSの時代、ファクトリエに対する
熱狂が口コミとして加速した理由です。

そんなファクトリエは、創業するまでも、
創業してからも多くの失敗を重ねてきました。

  「失敗しなくて、成功することはありません。
  そして、どうせ失敗するなら早い方がいい。
  だから僕たちは、猛スピードで失敗しよう。
  そのかわり、転んだらすぐに起き上がって、
  また進んでいこう。
  FAIL FAST(早く失敗する)。
  それがファクトリエの一番の強みなのかも
  しれません。」

山田さんは本書で、「特別な才能や資産が
なくても、世界を変えるための行動は
始められる」というメッセーを伝えます。

山田さんは、自分に力がないと自覚した
からこそ、同志を募り、お客さんを巻き込み、
業界の常識を覆すことができたのです。

本書は、夢を持って挑戦することの大切さを
教えてくれる、熱い気持が伝わる本です。

この本から何を活かすか?

  「上手昔より上手ならず。
  下手、いつまでも下手ならず」

本書の冒頭で山田さんが引用していた、
武者小路実篤さんの『愛と死』からの一節。

もとから上手な人はいないし、最後まで
下手な人はいないという、努力の大切さを
伝える言葉です。

私は前半部分は慣用句として知っていましたが、
後半の続きがあることや、その出典については
知りませんでした。

後半部分があった方が、よりいいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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