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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来

満足度★★★★
付箋数:26

昨日の記事に引き続き、本日は下巻の紹介です。

『ホモ・デウス』という1つの作品を、
出版の都合上、2冊に分けているだけなので、
上下巻で評価が違うのは変な話です。

しかし、前著『サピエンス全史』のおさらい
をしている上巻よりも、クライマックスに
向かっている下巻の方が断然面白い。

上巻で力尽きそうになっても、何とか頑張って
下巻まで読み通すことをオススメします。

こちらもKindle版なら、『上下合本版』が
出ているので、価格的には随分お得。

さて、下巻は「現代の契約」についての
言及から始まります。

  「現代というものは取り決めだ。
  私たちはみな、生まれた日にこの取り決め
  を結び、死を迎える日までそれに人生を
  統制される。この取り決めを撤回したり、
  その法を越えたりできる人はほとんど
  いない。この取り決めが私たちの食べ物や
  仕事や夢を定め、住む場所や愛する相手や
  死に方を決める。」

ハラリさんは、契約とは、人間が力と
引き換えに、意味を放棄することに
同意したものと考えます。

そして、人類は力の追求へ向かっていく。

上巻では、人類を根本的に理解するために、
歴史を振り返り、あえて動物について語る
ところから始めていました。

それを受け下巻では、これから人間が
どこに向かっていくかを示します。

人工知能や遺伝子工学といったテクノロジー
とホモ・サピエンスの能力が合体したとき、
人類は何を求め、何のために生きるのか?

これまでの「人間至上主義」にとって代わる、
最有力候補は「データ至上主義」のようです。

  「あらゆる意味と権威の源泉として、
  欲望と経験に何が取って代わりうるのか?
  2016年の時点では、歴史の待合室でこの
  任務の採用面接を待っている候補が1つある。
  その候補とは、情報だ。
  最も興味深い新興宗教はデータ至上主義で、
  この宗教は神も人間も崇めることはなく、
  データを崇拝する。」

ハラリさんの考えで興味深いのは、
データ至上主義の視点に立つと、人類という
種全体を単一のデータ処理システムとして
解釈しようとしている点です。

人類が単一のデータ処理システムならば、
1人の人間はそのシステムのチップの
役目を果たします。

こう考えることで、歴史全体をシステムの
効率を高める過程として捉えています。

そして、人類を生命という壮大な視点で
見ると、次の3つの相互に関連した動きに
集約されていきます。

 1. 科学は1つの包括的な教義に収斂し
  つつある。それは、生き物はアルゴリズム
  であり、生命はデータ処理であるという
  教義だ。

 2. 知能は意識から分離しつつある。

 3. 意識を持たないものの高度な知識を
  備えたアルゴリズムが間もなく、
  私たちが自分自身を知るよりも
  私たちのことを知るようになるかも
  しれない。

とは言え、ハラリさんは、この3つの動きが
本当に正しいかどうかを読者に問いかる形で
本書を締めくくっています。

上下巻の全体を通してみると、人類の歴史と
テクノロジーの発展をうまく結びつけ、
人類の未来を鮮やかに示しています。

本当に私たちは、自らをホモ・デウスへと
アップグレードしたと言えるのか?

いろいろと考えさせられるところがありました。

個人的には、前著『サピエンス全史』よりも
面白かったように感じます。

普段時間がない方は、年末年始の休みに、
じっくりと読む本として推奨します。

  第6章 現代の契約
  第7章 人間至上主義
  第2部 ホモ・サピエンスが世界に意味を与える
  第8章 研究室の時限爆弾
  第9章 知能と意識の大いなる分離
  第10章 意識の大海
  第11章 データ教

この本から何を活かすか?

本書の中でもしばしば、「ビッグブラザー」
の存在について言及されています。

ビッグブラザーとは、ジョージ・オーウェル
さんの『一九八四年』に登場する独裁者。

「Big Brother is watching you」という
スローガンの下、住民は常に監視された
状態にあります。

欧米の本では、しばしば登場するので、
教養の一つとして押さえておきたいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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